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第12話
とりあえず、今、この父さんのいる売春宿は俺、タクマ、エイジ、トウマ、ヨウタ、シュン、マコ。キョウスケはもうすぐ18歳になるので、主にスカウトや受付のやり方を教わってる。
18歳を過ぎたメンバー、主なメンバーはカズヤとリョウ。他の人はさっさと帰っていく。
大抵、買うには2、3万、と聞いてる。
といってもレンタルだけど。
17歳になるメンバーもいるので、後釜を探してはいるみたい。
ルックスとゲイでないといけない。
父さんに会わせられるレベル。
とりあえず、みんな、それぞれ個性はあるけど、イケてる奴ばかり。
にしても...
「どうしよう、俺、どうしたらいい、俺」
珍しく1人でソファで頭を抱えた。
「カイー、カイ!」
(タチとかやった事ないんだけど...つい勢いで...)
「カイ!」
「はい!?」
目の前にリョウが片手を腰に置き、見下ろしてた。
「ずっと呼んでたんだけど」
「あ、ごめん、客?」
「じゃなくて、この子」
リョウの後ろに隠れて人が立ってた、全裸、てことは...。
「新しい子、お前とタメだから仲良くしてやって」
「あ、うん...名前は?」
「リク」
「リクかあ...ん?カイとリク...」
「ウケるだろ笑」
とリョウが笑った。
「あ、漢字のリクです、えっと、海と陸、の」
「俺はカタカナでカイ、よろしく」
「うん」
「誰のスカウト?」
リョウに尋ねたら、ノブ、という、たまに店に来るスカウトのみの人。
昔は同じ、売春仲間だったんだけど...
大抵、18歳になったら寄りつかない。
その日はたまたま暇で、その子と色々話しをした。
「14でゲイ?なんで」
「と言っても。1人しか知らないんだ、リバだったんだけど、相手」
「リバ、て?」
「タチも受けも出来る人」
えっ...
「だったら、陸も両方出来る?」
「うん」
それなら、マコのシュンへの心配はいらなそうだ。それに俺もセイヤさんを抱けるかも?
「ウケばっかしかしてなくても、タチ、て出来る?」
「んー、人によると思う」
「だよね...」
とりあえず、新しいメンバー、俺にとっては新しい家族が増えた。
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