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第21話*【求める二人】

「うん。・・・ラフェル様・・・キスして」 その言葉を聞いた時、ラフェルは押さえ込んでいた欲望が自分の奥底から一気に噴き出したのを感じた。 魔力だけでは満足できない。 この青年の全てが欲しいという欲求を。 彼はセリファが望むままに、その拙い口付けを受け入れ愛しい【シルビー】の肌に手を這わせた。 恐る恐る差し込まれるセリファの舌にラフェルから舌を絡ませると、待ちかねていたかの様にセリファの腰が揺れる。その反応に、ラフェルの口付けは益々深くなり唇を離す頃には、お互い熱は上がる一方だった。 「・・・はぁっ・・・ラ、フェルさま。お、おれ」 「・・・ズボンがキツそうだね?少し緩めた方がいい」 留め金を外し、その手をズボンの中に滑り込ませたラフェルは、すでに限界まで固くなっているセリファの根本に指を絡ませ、そのままゆっくりと先っぽまで移動させた。セリファは震えながらも嫌がらずラフェルに身を任せている。 「っあ。ラ、フェル・・・さま」 「ここ、もっと可愛がってもいい?前みたいに舐めても?」 下着の上から擦りながら尋ねるとセリファは一瞬迷ってから頷いた。ラフェルは口元を緩めると膝の上に乗っていたセリファをベンチに寝かせ、全てを脱がす事はせず彼の下着を少し下にずらした。 そして、ちょっとした意地悪を思いついた。 「魔力を流すと直ぐに我慢できなくなるから、達する寸前までは魔力を流すのはやめてみよう。セリファ早いのを気にしていただろう?」 確かに口でされれば、瞬く間に達してしまうセリファは、それをとても気にしていた。なのでラフェルのその提案を受け入れ頷いた。 だがしかし、それでは駄目な事にセリファは気付くべきである。何故なら魔力交差しない行為は、ただの性行為。気持ちよくなるだけである。 それでは、この行為を致す意味がない。 気付いていないセリファにラフェルはほくそ笑んだ。 その事実を伏せたまま、セリファの綺麗な陰茎の先の窪みに舌で触れ、そのまま溝に舌を這わせて気持ちよくなれる場所を探っていく。そしてその裏側の筋を何度も舐めて吸い上げると、セリファはビクビクと太腿を痙攣させ潤んだ瞳でラフェルを見た。 少し戸惑っているその表情が、堪らく可愛い。 恐らく初めて経験した時の様な強烈な快感ではなく、ゆっくりと追い上げられる愛撫に、慣れないセリファは困惑しているのだろう。 「こ、これ、ラフェル様には意味がないんじゃ?」 いつもより余裕があるせいか、彼はやはりおかしい事に気が付いた。そんなセリファの胸元にラフェルは両手を差し込んで意地の悪い顔で返事を返した。 「魔力を流さないけど、他の場所にはちゃんと流しているだろう?今はセリファに触れているから魔力操作はそれ程難しくないんだ」 そう説明しながら胸元に起立している二つの飾りを指先で優しく摘み小刻みに刺激して、いつもよりも多めの魔力をセリファに流す。その瞬間、セリファの身体が激しく引きつった。 「っ!?ーーーーっひん!?」 敏感になっているセリファの乳首から痺れるような甘い快感が下半身に駆け降りた。ラフェルはそのまま指先で二つの尖に悪戯をしつつ、胸の刺激でピクピクと痙攣するセリファの欲棒を自分の口でしっかりと咥え込む。胸元からの強烈な刺激と緩やかに与えられる下半身の気持ちよさに、セリファはどうしていいか分からず喘いだ。 「っあ、ぁう!〜〜〜〜っやぁそこ、なんか変。どうして、胸・・・」 下を手加減する分、上の二つのしこりには遠慮がない。指の先で容赦なく責め立て、時折少し強めに摘んでやると、セリファはその度に腰を浮かせ快感に耐えていた。 「ゔんっ・・ぁ!っふぅ・・・もぅ、むり・・っ」 「・・・はぁ、イキそうセリファ?じゃあこっちにも魔力を流すよ?・・・ほら」 「ーーー〜〜〜〜っ!!!ふぃ!?」 ゆっくりと高められたその場所に遠慮のない快感が与えられセリファは自分の下で顔を埋めているラフェルの頭を思わず掴んだ。しかし、ラフェルは全く動じることなく、寧ろ胸元の指の動きを激しくした。 気持ち良くなる事を覚えたその場所を、挟んだ指で強めに扱き、口に咥えたセリファの竿をラフェルの口内でネットリと愛撫すると、セリファの身体が痙攣し始めた。 「ーーーっぁあ!?らふぇるさま、出ちゃう!」 その強烈で甘い快感にセリファは耐えきれず一気に高みまで追い上げられた。そして身体を弓なりに反りながら自分から放たれる魔力をそのままラフェルにぶちまけた。 「っぁ!っぁ!っぁああ!やぁあーーー!!」 セリファの濃い魔力が自分の中に広がっていくのを感じながらラフェルはうっとりとセリファの白濁を飲み干した。セリファが達した後も直ぐには離さずに舌で余韻を楽しんでから自分の口をゆっくりと引き抜く。 顔を上げると快感の余韻でまともに思考できず、荒く息をして惚けているセリファがいた。 力が入らないのか真っ赤な顔で火照るセリファの口から唾液が垂れている。 そんなセリファの姿に、ラフェルは欲情を隠しきれなかった。 まだ動けないセリファの脚を持ち上げ、ズボンと下着を膝まで下ろすと、手早く自分もズボンの留め金を外し限界まで固くなった欲望を彼の太腿の間に挟み込む。 「・・・らふぇる、さま?」 「ごめんセリファ、部屋まで我慢できそうにない。もう少しだけ私に付き合ってくれ」 セリファの太腿は思っていた以上に柔らかく張りがありラフェルの熱い欲棒を適度に締め付けている。彼はセリファの両足を肩に抱えると膝立ちのまま激しく腰を振り出した。 セリファは自分の太腿の間で出し入れされているラフェルの固いものを肌で感じながら、気持ち良さそうに眉を顰めるラフェルをぼんやりと見上げている。 しかし、ラフェルが限界が近くなり身体を痙攣させた直後、セリファの身体に異変が起きた。 「ーーーーっひぁ!?ぁあ!っや!ぃぁああ!!」 「っう!!セリファ!もぅ・・・」 ラフェルが達する直前、彼は止めていた魔力交差をまた再開させた。その瞬間、溜め込んだラフェルの快感が魔力と共に一気にセリファに流れ込んだのだ。 堪らず身動ぎしたセリファの両足をラフェルは左手で押さえ込み、空いている右手で自分とセリファの肉棒を握り込むと、そのまま激しく腰を振った。 握られた手の中で、お互いが出した体液が絡み合いラフェルの動きに合わせてヌルヌルと擦れ合っている。 痛い程の刺激にセリファは思わず首を振った。 「っあぅ!!むり!むりぃ〜〜!!」 涙を溜めながら許しを乞うセリファに、しかしラフェルは動きを止めなかった。 「っ、ほん、とうに?その割には嫌がってないね?大丈夫、セリファは、若い。まだ、頑張れるよ」 口では嫌がっていてもセリファの魔力は嘘を付かない。先程から強請るようにラフェルの体内に流れ込んでくるからだ。 ラフェルはこの時理解した。 今自分に流れ込んでいる、この魔力こそセリファがラフェルを拒絶していない証なのだと。

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