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第53話*【どうしようもない独占欲】

「ラフェル?怒ってる?」 「いや、もう機嫌は治ったから問題ない」 ラフェルは自分の膝の上にいる恋人に甘い微笑みを向け上機嫌のままに彼の柔らかな唇に吸い付いた。 恥ずかしいのか頬を染めそれでも素直に目を閉じるセリファの温もりをたっぷりと堪能したラフェルはやっと安堵の息を吐いた。 「ルミィールと仲が良いのは知っているけれど、こうも私達の時間を邪魔されるのは、いかがなものか・・・」 「あ〜・・・でも夜は一緒に寝てるし・・・少し時間は減ってるけどさ。そんなに気になる?」 ルミィール達が来てからラフェル達は二人で過ごしていた昼の休憩時間を奪われている。正確には皆一緒に昼食をとるので、二人きりで過ごす時間が減っている。 「私も自分に驚いているんだ。まさかこんなに辛いとは思わなかった。前は1日セリファと顔を合わせなくても我慢できたんだ・・・それが今は堪えられない」 「・・・・・・気持ちは、嬉しい、けど。ずっと引っ付いてるわけにもいかないしなぁ・・・」 そう言いつつもラフェルの様子に気付き、部屋で仕事をしているラフェルの部屋へ訪れてくれたセリファにラフェルは思い切り甘える事にした。 椅子に座るラフェルの膝に腰を下ろし向かい合っているセリファのベストの留金を手慣れた手付きで外し、中のシャツをはだけさせる。それに驚いたセリファの手が止めるよりも早くラフェルはセリファに深く口付けた。 「っんん!?〜〜〜っんぅっ!・・・っふぁ・・・っはぁ」 ラフェルの厚い舌がセリファのまだ拙く動く舌を何度も絡めとる。敏感な上顎も優しく舐められ舌を吸われたセリファは堪らず跨いでいたラフェルの太腿の上で腰を揺らした。離れる二人の唇の間には透明な糸が引かれている。 無意識に次を求めるセリファの熱のこもる瞳の揺らぎを見てラフェルは自然と自分の口の端が上がっていくのが分かった。 「・・・らふぇ、る・・・ひ、人が来るかも。鍵かけて、ない」 「そうだね。じゃあ万が一に備えて、服は着たままにしよう」 「っえ?!」 セリファが理解するよりも早く太腿を軽く持ち上げズボンをずらしたラフェルの指が中の下着を割り入ってセリファの窪みをそっと撫でる。ヌルリとした感触が伝わった瞬間、ラフェルの長い指がセリファの内側に侵入した。 「っあ!らふぇる?ちょっ、ちょっとまっーーー!」 「あまり時間をかけられないから少し多く魔力を流すよ?・・・ほら」 「っっっっぁひ!!!?」 いきなり魔力が込められた指に強く突き上げられセリファの下着の前の膨らみが衝撃でグンッと硬さをまし、シットリと下着に染みが広がっていく。 いつもはゆっくりと上がってくる甘い疼きが急激にセリファの股間を突き抜け彼は堪えられず小さく鳴いた。 「な、んで?ゆ、びだけ・・でぇっっひん!あっ、ま・・・って・・・そん、な激しく・・・っかき混ぜ、ない、でぇ」 もう何度もラフェルと身体を重ねたセリファだが今までになく強引で大胆なラフェルの行動に動揺した。いつもはどんなに甘い雰囲気になっても寝室以外でこんな風にセリファを追い上げる事はしないからだ。平気な顔をしていたが、やはりセリファとの時間を減らされたのを根に持っているようである。 「凄いな。もうニ本も飲み込んでるよ?気持ち良くて中が激しく痙攣し始めてる。それに前もヌルヌルだ。気持ちいいんだな。このまま擦ってあげよう」 ラフェルの指がセリファのお尻を突き上げるように激しく上下に動き前側も下着の上から強めに扱かれる。グチュグチュとした粘着音が部屋に響きセリファの顔が羞恥で真っ赤に染まっていく。 「ーーーッだ、めぇ!このま、ま、でちゃぅから!」 「もう少し頑張ってセリファ、私の相手もして欲しい」 限界が近づき痙攣し始めたセリファの中からふいに圧迫感が消失した。頂点まであと少しだったセリファは呆然とラフェルを見上げる。すると先程とは比べ物にならない大きな熱で再び下から突き上げられた。 「ーーーーーーッぁああああ"!」 ラフェルの熱い肉棒で指では届かない奥まで挿し込まれ、その衝撃で達したセリファはいつもとは違う絶頂感にヒクヒクと足の指先を痙攣させる。そんなセリファにラフェルは容赦なく腰を打ちつけた。 「ーーーひっ!?〜っぅん!っらふぇる!まっ・・て!イってるっーーっおれ・・・っまだ、イッてるぁ!?」 最初の快感を追いかけるように新たな痺れが昇ってくる。 一度吐き出したセリファの男性器は力を失ったまま、それでもセリファはまた確実に絶頂に追い上げられていく。 「・・・はぁ、はぁ、んっぁっぁぁっあ"あ"あ"!?ぃやぁあああ!だめだめだめぇぇぇええええ!!」 休む事なくゴリゴリとセリファの中を行き来しラフェルの先端が奥の壁をノックするとセリファは新たな高みに到達した。セリファの身体が弓形に反りラフェルの前に桃色の可愛い膨らみが現れ、それをラフェルは魔力を含んだ舌や口内でたっぷりと味わった。 セリファが受けたその快感がラフェルにも流れ込んでくる。ラフェルは抗うことなく自分の【シルビー】に熱をぶつける。彼は満足気に笑みを浮かべ焦点が合わず泣きながら力を失ったセリファを抱きしめた。 「・・・っ素敵だセリファ。でも、まだ足りない。もっと深く、愛したい・・・私の・・・【シルビー】」 自分のしていることが愚かだと気付きながらもラフェルは遠ざかる微かな足音に満足し、目を閉じているセリファの瞼にそっと唇を押し当てた。

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