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第75話 閑話*騒動の後

セリファが救出された後、ラフェルは暫く忙しい日々を送っていた。  そもそも今回の騒動はただの誘拐事件で収まる話ではなかった。国内を騒がした魔原発生の主犯と繋がっていたのがラフェルの母親や伯爵家の娘だった事もそうだが、一番にラフェルを悩ませたのは魔原の源が行き場を無くした【シルビー】の怨念、呪いの類であると判明した事である。  もし、それが国王や【シルビー】の存在をよく思わない者達の耳に入れば彼等は【シルビー】への態度を一変させる可能性があり下手に真実を伝える事が出来なくなった。  更に【シルビー】を庇護する筈の神殿の人間が一人の女の策によりなんらかの形で操られセリファをラフェルの下へ寄越した事が判明した。その事で神殿の人間も信用出来ないとラフェル達は判断した。  その為ラフェル達はリスクを覚悟し話を捏造する事にしたのだ。今回の誘拐事件はあくまで伯爵家にメイドとして潜んでいた女がマリアンヌとディアを人質にセリファを誘拐したという話にした。もし、この捏造が国王に知れればラフェル達とはいえ只では済まない筈なのだが・・・。 「万が一発覚しても大丈夫。ここだけの話、陛下は私達を簡単に切り捨てられない事情を抱えているんだ。だから、事が発覚しても私が直ぐに罰を受ける事はないさ」 「っん!!っあ、ラ、ラフェル・・・そこ、そこばかり、ぃ、ゃぁ!」  大事な話をしている最中なのだが、セリファがまともに返事を返すことは叶わない。  心配するセリファを宥めている内にラフェルの不埒な手がセリファの服を器用に剥ぎ取り、その間も惜しむ様にその身体を愛撫してくるのだ。セリファは弱い部分を執拗に責められ抵抗も虚しくラフェルの膝の上で身体をくねらせる事しか出来なかった。  一方、余計な仕事が増え二人の時間を減らされていたラフェルはいつもよりも余裕なく解されたセリファの蕾に自分の凶暴に反りだった熱を押し込んだ。  数日ぶりのセリファの中は相変わらず狭く、それでも柔らかくラフェルを受け入れた。セリファの身体を前に倒しテーブルに手をつかせ背後から抱き締めていたラフェルは現在セリファのお尻を両手で支えながら自分の猛りがセリファの中に飲み込まれる所を上から眺めて興奮している。  自分を咥え込んでいる入り口部分が物欲しそうにヒクヒクと動き我慢出来ずセリファの腰が揺れる度、気分が高揚した。一気に奥まで突きたいのを必至に耐えゆっくりと腰を押し進めセリファの弱い所を重点的に責めていく。  ラフェルの口調は普段と変わらないのに彼の手や腰の動きはねっとりと執拗にセリファを追い立てている。 「っはぁ、ラフェルっもっと・・・奥まで・・・」  「でもセリファは私の話が聞きたいんだろ?これ以上奥に挿れたら話を聞くことが出来なくなってしまうんじゃないか?」 「は、話の途中で、っ始めたのは・・・ラフェルのくせに!!」  恨めし気に睨まれたが本気で怒っていない事は分かっている。ラフェルはこれ以上揶揄うのはやめてセリファの身体を起こすと繋がったままソファーに座りそのまま奥まで押し込んだ。その途端、張り詰めていたセリファの先端から勢いよく白濁が吐き出された。 「っひあ"ぁ!!」  耐え切れず達したセリファの両太腿を背後から開き持ち上げる。すると正面には大きな鏡がありセリファの痴態が全て丸見えの状態になった。ラフェルはまだそれに気付いていないセリファをそのまま下から揺さぶった。 「んぁ!ラ、フェ、ル。まだ、まだ動かない、で。おれ、イったばかりで、すぐは・・・」 「そう?凄く中柔らかくて気持ちいいよ。奥を突く度吸い付いてきて、癖になりそうだ」  耳元で囁く度力を失くしていたセリファの欲望がまた少しずつ力を取り戻していく。肌を赤らめながら自分に縋り付くセリファに深くキスしながらラフェルはセリファに気兼ねなく触れられるこの幸せを存分に味わった。  徐々に律動を激しくしながら今度は力を取り戻したセリファの熱を掌で包み込み少し強めに扱き前と後両方を責め立てる。ドロドロになった先端を強めに擦るとセリファの中は強くラフェルを締め付けた。 「ーっそれ駄目ぇ!あ"ぁ"ぁ"ああ!!っラフェル!!」 「ーーーーーーッく!」  結局ラフェルが落ち着いたのはすっかり日が落ちた夜。  執事のジルベールが二人を呼びに来てやっとセリファは解放されたのだった。 「・・・セリファ、いい加減機嫌を直してくれないか?」  ラフェルの所為で夕食を食べ損ねたセリファは少し膨れっ面で部屋に運ばれて来た夜食を食べていた。その向かい側には元凶のラフェルが様子を伺っている。 「もう今日はしない。流石にこれ以上は無理だから。折角久しぶりに時間が取れたから、ゆっくり話が出来ると思ってたのに」  中々ご機嫌が治らないセリファに、しかしラフェルは以前の様に狼狽える事はなく罪悪感はあるものの、その愛らしさに微笑んだ。  それを見たセリファが呆れたように溜息を吐く。 「全く反省してないよな?ラフェル」  ラフェルは自分が誰かとこんな風に過ごせる日が訪れるなど考えもしなかった。それはセリファも同じだろう。  「反省してるよセリファ。もしかして、私のこと嫌になったのか?」  この二人が共に人生を歩むにはまだ多くの障害が残っている。決して平穏な道ではないだろう。それでも彼等は運命ではなく自分自身の意志で共にいる事を選んだ。 「嫌じゃないから困ってるんだろ」   彼等が選んだこの選択が、この先の未来の行く末を左右していた事など知りもしないで。

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