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第45話

とある昼下がり。 高3のリクとカイ、ソラは恭一の通う大学のオープンキャンパスに行きました。 恭一に案内されながら構内を歩いていて、カイは料理研究同好会、というサークルがあるのを知りました。 料理が好きで得意でもあるカイは俄然、興味津々です。 恭一はなんのサークルなのか、3人は尋ねると、ケーキが好きな恭一は、スイーツ同好会に属しているそう。 料理研究会のスイーツなどを試食することもあるそうです。 リクとカイ、ソラは3人並んで、そう遠くはない、大学から自宅までを歩いて帰りました。 ふと、以前、みんなでお花見をした川原を見ると、満開だった桜がだいぶん散り、葉桜になりつつあります。 「...なんだか寂しいな」 ポツリ、ソラが呟きました。 季節の変わり目と共に自分たちもまた変わっていくように感じます。 「春が終われば夏が来るだろう?」 リクが微笑みました。 「夏と言えばー...花火大会、海!夏祭り、それからあ...」 カイが笑顔で思い起こします。 「...イベント盛りだくさんだね」 ソラは笑顔になりました。 リクとカイもソラに釣られるように微笑み、うん!と頷きました。

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