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第46話

緩やかに春は過ぎていきました。 変わらず、リクとカイ、ソラの3人で恭一のバイトするコンビニに出向いたり、はたまた、3人で恭一の部屋に遊びに行き、現役大学生の恭一に見てもらいながら勉強に集中したあとは、3人は仲良く恭一とお茶をし、セックスをしたり、ソラと恭一が助けた猫と遊んだり。 リクは親友の瞬と仲直りでき、以前のように友人として瞬の家へ行き、勉強したり漫画を読んだり、お喋りしたり。 夏休みに入って間もなく。 リクとカイ、ソラは宿題を持ち、恭一の部屋へと遊びに来ています。 恭一を含めて、全員で恭一が4つに切ったスイカにかぶりついています。 「ねえ、恭一さん、海連れてってよー」 スイカを齧りながらカイが言いました。 「そうだなあ...レンタカー借りて4人で行くか」 「...花火大会も行きたいな」 ソラがポツリ、呟きます。 「確か8月中旬辺りだったかな?近所の神社でやるみたい」 リクが種をぷ、ぷ、と吐き出しながら言います。 「花火大会かあ、いいね」 恭一とカイが声を揃えます。 「ああ、ただ、花火大会は客が多いらしくて休み取れないかも、俺」 恭一はコンビニのバイトを始めたのは最近からで、去年の夏の様子を知りません。 その前はファミレスでバイトしていましたが、大学から近いコンビニに変えたのです。 「そうなの、つまんない...あ、だったら、花火大会が終わったら、みんなで恭一さんとこ行くよ!みんなで手持ち花火しよ!」 カイの提案に、リクとソラも賛成しました。 「とりあえず、今度、みんなで水着、買いいくか」 「恭一さんがあっと驚くようなセクシーな水着にしないとね!」 カイの明るい一言に一斉、爆笑。 「どんな水着だよ」 結局は長めのパンツタイプの水着になるんですけどね。 幼い頃は3人は同じ服を着せられていましたが、歳を重ねるうちに3人は服も下着も敢えて色や柄を揃えることはなくなりました。

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