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第55話
「うん。お前は1人?」
瞬に尋ねると、顔を歪めます。
「友達2人と来たんだけどさ、はぐれた」
「だったら一緒に回ろうよ。そのうちに見つかるかも」
そうして、カイとソラは並んで歩き、その後ろをリクと瞬が並びます。
リクは背の高い瞬を見上げて話し、瞬は小柄なリクを見下ろし、喋ります。
そのうちに前を歩いていた、カイとソラとはぐれたことに気づきました。
「ヤバい。俺もはぐれちゃった...」
「はぐれたもん同士だな」
瞬が笑います。
「大丈夫。終わったら近くのコンビニで待ち合わせてるから」
そう。花火大会が終われば、休みが取れなかった恭一に浴衣姿を見せに行こう、と3人で約束しているのです。
「だったら問題ないか。てか、一緒に住んでるんだしな、考えてみたら」
「確かに」
リクと瞬は笑い合いながら夏祭りで賑わう人だかりを縫うように歩きました。
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