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第68話

行為の後、月明かりの照らす、ベッドの上。 恭一の暖かく、自分よりも逞しい腕に抱かれ、恭一の胸元にソラは頭を置いた。 小柄で細い、頼りなげな体は恭一の腕の中で簡単に包み込まれる。 「...リクやカイ、どうしたんだろう....」 うーん、と恭一は唸る。 「いつも一緒に恭一さんの所に行く、て当たり前だったのに」 恭一は何処と無く、3つ子とはいえ、常に3人がずっと一緒にいることは難しくなるだろう、と思っていた。が、ソラにそれを伝えることはしなかった。 「2人とも慣れない浴衣や下駄で疲れたんだろう、人だかりも凄かったんだろう?」 バイトをしていて夏祭りの様子を知らない恭一がそう囁くと、ソラは無言で頷いた。 その日、初めて、ソラは1人、恭一の部屋に泊まった。 リクやカイはそれぞれの恋心に思案を巡らせ、なかなか寝つけない夜を過ごした。

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