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第8話

ユウ(ミヤビ)、ダイチ(ミライ)はなかなか接触するまでに時間が掛かった。 ダイチは他店の売り専でかなりの人気のボーイだったらしく、予約で満員御礼になってしまう事がしばしばだった。 そして、ユウも人気なボーイだった為になかなか、きちんとした再会が出来ず、すれ違っていた。 2人がようやく再会出来たのは、ユウの指名客がユウと新人のミライの2人をダブル指名した時だった。 ユウはかなり戸惑った。 半年前まで、ユウはダイチにずっと抱かれていたのだ。 ユウもダイチも先手の客から移動した為に客が予約したビジホでの再会になった。 ドアをノックし、開けて、ユウは固まった。 ツインベッドの1つで、ダイチは全裸で、ユウの客の下半身に顔を埋めてフェラをしている姿が見えた。 「来たか、ミヤビ」 ダイチは顔を上げ、ユウを見た。 表情は乏しい。 「お、遅れてすみません」 慌ててユウはバスルームに走る。 シャワーで体だけではなく、頭の中も整理したかった。 白のガウンを纏い戻ると、ダイチは客にうつ伏せで掘られていた。 ユウより色白な肌と細い体。金色の髪の毛が揺れて、ダイチが苦しげながら、とてもセクシーだった。 「あっ...あっ...」 「おう、ミヤビ」 客の声にユウもダイチも我にかえる。 「もうすぐ終わるから待ってろ」 ユウにそう告げるとダイチの細くくびれた腰を持ち、激しく腰を動かし始めた。 「あっ、あんっ...あっ」 容赦ない動きにダイチは自分の勃起を持つ。 「あ、ああ....イきそう!イきそうかも!」 そう叫ぶとダイチは自分の勃起を扱き、バスタオルを敷いたシーツの上に白濁を飛ばした。 暫くして、より激しく腰を振り、 「イクぞ!」 と叫び、ガン!と客が腰を最奥まで打ち付けた瞬間、 「あんっ!」 ダイチはコンドーム越しに種付けされた。 2人は行為を終わるとユウと同じ、白のガウンを羽織った。 「少し休憩するか。何か飲むか?」 ユウは普段、仕事中は飲まないビールを頼み、ダイチも、同じで、と客に笑顔を向けた。 客がオーダーしている中、頭が真っ白で希薄なユウにこっそり 「今はボーイとしての顔してろ」 と、客に向けていた笑顔とは裏腹な何処と無く真剣でもあり、余裕ありげな表情で囁いた。

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