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主人とイヌ③*
壁に押し当てられていることにより、後ろに逃げ場がなく先ほどよりも深く喉奥まで犯された。
「んぐうううぅうー!うぅうっ!!」
喉が塞がれ、息ができない。
悠斗の瞼に涙が浮かぶ。
胃液の込み上げる限界を感じ、悠斗は反射的に九条の腕を引っ掻いた。
「かはっ…!げほッ…は…っ」
九条は手を離し悠斗を解放すると、咳き込む悠斗を組み伏せた。
「主人を引っ掻くとは、躾のなっていないイヌだな」
「うあ、あ゛っ!あぁーッ!!」
悠斗の蕾に九条の欲が貫かれた。
「あ、あ、あ゛ぁっ!」
「滝瀬、ごめんなさいは?」
「あ、あぅう、ひぁっ、あ…」
悠斗には思考する余裕も、言葉を出す余裕もない。
九条に奥を突かれる度に悲鳴があがる。
「あぅ、あ、あぁっ…ひぁッ!」
九条のピストンは容赦無く続く。
うつ伏せに組み伏せられ、獣のような格好で後ろから突かれる。
「イイ声で啼くな?だがあまり吠えると近所迷惑だ」
「あぁあっ…!や…ッ!あ、あッ…!」
悠斗は声を抑えることもできず、九条のされるがままに悲鳴をあげるしかなかった。
「ひ、ひぁっ!?…ッッ!」
九条は挿入したまま悠斗の体勢を仰向けに反転させた。
悠斗は羞恥心から顔を両腕で隠そうとするが、九条によってそれは制された。
「私の目を見ろ、滝瀬」
「…ッ…」
九条は欲を奥に貫いたままピストンを止めた。
それでも悠斗の身体はビクビクと震えている。
「私は君の主人で、君は私のイヌだ。逆らえば躾をするし、芸ができれば褒美をやる。わかったな?」
「…ッ…うぅ…っ」
悠斗は肯定も否定もできなかった。
"イヌになる"ということがどういう意味だったのかを理解した今、この関係を続けるとは言えなかった。
それでも、ハルを失うことを天秤にかければ否定することもできなかった。
悠斗が返事を躊躇っていると、九条の欲が悠斗の前立腺を突き上げた。
「うぁッッ!?あ゛ッ!!」
「返事は?」
「……ッ……はい…ッ」
悠斗は嗚咽とともに返事を絞り出した。
「滝瀬、この傷を舐めて詫びなさい」
悠斗の顔の横に、先ほど引っ掻き傷を負わせた九条の腕が差し出された。
「…ッ…ごめ…なさい…っ…」
悠斗は九条の傷口を舐めた。微かに血の味がする。
「そうだ。もう主人に爪を立てるなよ」
「…はい…ッ…あぁあッッ…!!」
再び九条の欲が動き出し、ピストンが再開された。
「ひっ、や、やぁあッ…あ、あッ!!」
悠斗は爪を立てたくなるのを必死に堪え、九条の浴衣を強く握りしめた。
嫌だ、抜いてと叫びたいのに、言葉もまともに発せられない。
「やッ、あ、あぁッ…!やだッ…あ…ッ!」
「嫌じゃない、もっとだ。主人のモノを欲しがれ」
「やぁッ…あぅうう…ッ!!」
悠斗は首を振って否定する。
「まぁいい、いずれ自分からねだるようになる。ほら…餌だ」
九条は蕾に挿入されていた欲を悠斗の口に捩じ込むと、その口内に白濁を放出した。
「ぐっ、んんん…っ!?」
「こぼさず飲みこめ」
「んん、っ…ッッ…」
欲で出口を塞がれたままの口で、悠斗は懸命にその白濁を飲みこんだ。
「 — …かはっ…ッ…も…ゆるして…っ」
「そうだな…今日は初めてだからこのくらいにしておいてやろう」
このくらい…?これより酷いことがあり得るのか?
何も知らない悠斗は、九条の言葉にただ怯えるしかなかった。
悠斗はまだ知らなかった。
この行為がまだ序章にすぎないことを。
九条が悠斗の身体だけでなく、触れられたくない深淵まで蝕んでいくことを--------
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