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入学式前
きらめきが丘には、小学校に上がる前に住んでいた
その時、仲良かった子達ともまた再会できるといいな・・・
そんな懐かしい夢をみたきがする
転生前の記憶も意外としっかりオレの中にある。
転生前は、姉弟は姉だけだったけど。今のオレは、妹がいる。年の離れた姉弟だったから、純粋に年の近い妹は可愛いと思った。両親についても、変な他人意識などもなく受け入れられたのは、転生前の両親の記憶があまりないからかもしれない。自分にとってはねぇちゃんが親代わりの部分もあったしな。今の両親も忙しいけど子供の事も大事にしているのが、伝わってくる。きっと、前の両親も同じだったんだと素直に思えた。
「おにいーおはよー。朝ごはん出来てるよー!」
洗面所で、顔を洗っていた所に妹の咲紀が声をかけてきた。
普通の茶色い目の色をしている咲紀は、ゲーム二年目で主人公が攻略対象の好感度が高い時のイベントを起こすのに必要な役割を持っている。けど攻略対象外の自分には、ただ可愛いだけの妹でしかない。
妹は、年の割にしっかりしていて、小さい頃は姉に間違われていたりもした。
あれ?オレ、弟気質がしみついてんのかな?
「おにいー、早く食べないと入学式遅刻しちゃうよー!! 私も、今日から新学期だから先にパパ達と行っちゃうからね!」
声をかけても反応がなかった事に、心配になり再度声をかけてくれた妹の頭をなでながら、リビングへ向かった。
「ん、ありがとう」
へへっとはにかむ妹は可愛い。
「おはよう、翼。 父さんと、母さんは、咲紀を送ってから行くから、お前は一人で行けるよな?」
「ああ、父さん大丈夫だよ。」
「ちゃんと、間に合うようにいくのよ?」
「母さんも、わかってるよ」
「おにぃーも、同じ学校にすればよかったのになぁ~。せっかく、中高一貫なのにさぁ!一緒に通いたかったよぉ!」
「ばーか、お前のとこは女子校だろ! ほら、早くいかないと、間に合わないんじゃない?」
「はーい!! いってきまーす!」
「それじゃ、戸締りよろしくね!」
「お前も遅れるなよ。」
「わかってるよ!朝飯食べたら行くから!!行ってらっしゃい!!」
三人を見送りリビングに用意された朝食を食べ始めた。
今日の朝食は、和食党の父にわせた、母の手料理。みそ汁の味にほっとしながらも、食器を流しに入れて自分も身支度をする。
ついに、今日から三年間乙女ゲームが始まる。
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