「続きは放課後で良いか？」 「え？　いや、迷惑じゃないか？」 「自分の復習になるから、問題はない。」 「・・・そっか。　そしたら、お願いします。けど、今日は・・・」 学校終わりに、卵のタイムセールがあるんだよな・・・。 お一人様1パック99円、あと、牛乳　1パック100円　共に税込み。生活費は十分仕送りしてもらってるし、足りなければ追加で貰えるとは思うが、まだ一人暮らしを始めて日も浅く、お金は慎重にやりくりしたい。　あ、あとトイレットペーパーも安かったよなぁ・・・。 「・・・、何か用事があるのなら明日でも・・・」 急に黙ってしまった、翼の態度にちょっと不安になったのか、普段あまり発言の撤回をしない相馬が珍しく退こうとした。 ただ、翼の予想外の返答に思考が一瞬固まった。 「・・・なぁ、相馬って人の目気にする方？」 「？　急になんだ？」 「もしよかったら、放課後、用事終わらせた後で、うちで勉強しないか？」 「・・・それは・・・。」 自宅で人目を気にする様な・・・？ いや・・、それはどんな？？　翼が気にしないのなら、それはそれで考えなくもないが、いや待て・・・だが・・・ 「相馬？　どうかしたか？？　今日の帰り、スーパーのタイムセールによ寄りたいんだけど、もし制服でスーパーに行くの恥ずかしかったら、外で待っててくれても構わないからさ。」 「ああ。・・・構わない。」 「そしたら、うちで飯食ってけよ！」 「・・・」 「っと！　チャイムなってんじゃん！！　急ごうぜ！」 「ああ。」 そういや、青桐ルートの小ネタイベで確かスーパーでカップルに間違われるってのがあったな。あれは、朝比奈の私服がセーラーテイストのトップスで、カーゴパンツというボーイッシュともとれるような恰好で試食のおばちゃんが勘違いして、二人が意識し始めるんだけど・・・あの時の相馬の恰好は黒のシャツとG-パンっていう超ラフな格好なのに様になってなぁ・・・。 私服かぁ・・・ちょっと見てみたい・・・ 出来る事なら、写真も撮りたい。 今度、遊びにでも誘ってみるか！！ あー、朝比奈と黄瀬誘うのも楽しそうだな。テスト終わったら声かけてみるか！朝比奈がどのルート進むのかも知りたいし。　 先に席に着いた翼には、まだ相馬の耳が少し赤いことには気が付かなかった。