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This is a Pen・・・?(勉強会後の余談)
「ん? あれ、こんなの持ってたかな??」
見慣れないペンが一本、翼のペンケースに入っていた。
今も前も、翼の使う筆記用部は書きやすさ重視のお手頃価格のボールペンにシャーペン。それらが入ったペンケースに明らかに格差の有るペンが一本。
ご丁寧にネーム迄入っている。
「・・・SOUMA・A・・・。相馬のか!?」
彫刻されている筆記体を見て、思わず手にしていたペンを握りしめてしまった。さっき迄、4人で勉強をしていたからその時に混じってしまったのだろう・・・。
けど、相馬のかぁ・・・。ちょっと欲しいかも。いや、推しの私物だったらなんでも嬉しいけど!!! けど、勝手に持ってたら気持ち悪いよな・・・。
いや、本人に確認しても気持ち悪いな。クラスメイトが、自分のペンくれって・・・。うん。明日、クラスで渡そう!!
「相馬、昨日これオレのとこに混ざってた。」
「あ、ああ。」
ペンを受け取って、流れる様に学ランの胸ポケに入れる姿を思わず目で追ってしまった。そのまま、目が釘付けになってしまったのは、相馬にはあまり似つかわしくないが、オレの好きな飲料水のキャラクターボールペンが刺さっていた。
「ああ、飲み物買ったら貰ったんだが・・・翼いる?」
「え? 貰っていいのか?」
ニッコリと微笑まれて、手に渡されたら断るのも野暮な話。
「オレ、このキャラクター好きだから、サンキュー!!」
やった!相馬からペン貰っちゃった♪けど、こんなオマケついてたのなんか売ってたんだ。おお、目が光る~!!
同じように翼が胸ポケットに入れたのを見て、またニッコリと相馬は笑った。
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自室のPCモニターを確認すると、緑の点滅がマップ上に出た
クリックすると、今度は防犯カメラの映像らしいものが映し出される
今度は、マップ上に黄色い点滅が増えた。
その点滅を確認するなり、眉間に皺が寄ってしまったが紅茶のワゴンを執事が持って入ってきたので、PC画面を切り変えこの部屋の主は仕事に戻った。
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