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モヤモヤ~

なんか、レストランから帰ると、胸の辺りがモヤモヤする!! 食べすぎたかな?? 「おにぃ、どうかした?? さっきから胃の辺り押さえて・・・」 「なんか、モヤモヤ、むかむか??」 「食べ過ぎ?? 胃薬のむ??」 そう言って、薬箱から咲紀が胃薬を出して、手渡してくれた。 「あの二人幸せそうだったよね~。なんか、おにぃの学園の伝説成功者らしいよ~。」 そう言って、水も手渡してくれる。 「伝説成功者?」 胃薬を飲みながら、咲紀の話を聞いていた。 相馬があの場に居た事から、青桐家関係なのかと咲紀が携帯で調べたらしい。そしたら、色々な記事が出て来たと・・・ その中の一つに、「伝説の成功者」と。 あの学園の卒業生で、伝説の展望台で告白から15年越しの純愛。 青桐グループの末端とは言え、分家の一つ 家に有益となる許嫁が居たらしいが、彼は相手の研究を手伝う為、家を出た。 そこからは、色々と苦労したらしいが・・・ 海外の企業が、彼らの研究を援助し今回その成果が認められた結果らしい・・・。その間、お互いの気持ちは離れる事が無かった。 「へー、あの伝説凄いな!」 「だよね!!」 やっぱり、咲紀も女の子なんだな。あの伝説の話になると瞳を輝かせて話してる。オレは、そんな咲紀を見ながら、学校校舎裏の展望台を想い出した。初めて会った場所。 あの場所で、卒業式に告白すると永遠に幸せになれる・・・という、伝説。 自分も、あの場所で告白できたらいいな。 けれど、このゲームの主人公は朝比奈。 彼の恋愛をサポートするのが・・・ 自分の役目。 「そういえば、今日結局、青桐さんとは会えなかったね・・・」 「そうだな・・・。 見かけるだけだったな。」 自分でも思った以上にがっかりしていたのか・・・、声のトーンが低かった、。そのことに、自分でも驚いたし、咲紀もびっくりしたらしい。 「・・・、おにぃ・・・。」 そんなに、会いたかったのか・・・。相馬様に。 あの時、おにぃがトイレに行っている時、近くに居たけど。 しかし流石、相馬様だよなぁ。 あのテラス席・・・。 今日、出会った二人の好感度は今は友人止まりだろうな。 おにぃ・・・ガンバ。

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