「はぁ・・・、お前、それオレに失礼じゃね？相馬とは恥ずかしいってさ～。」 なんて言いつつ、内心ホッとしてます。オレ！！　 何故って？？それは、トップシークレットだから言えません。 しかし、なんで翼は気が付かないんだろう？ あんなに、相馬自身が態度に出しているのに・・・。 翼自身もあんなに相馬の事しか見てない感じなのに・・・。なんで、急にハルとの事を気にし始めたんだ？ あの二人の事は中等部からの噂じゃ、色々あった。王子、姫なんて呼ばれては取り巻き達が本人達なんて関係なく騒ぎ始めたり・・・ それでも、あの二人の関係は変る事は無かった。 一番近い他人？？？？　恋人とかそんな関係というよりは・・・ 「・・・心からお互いを信頼してるんだよな・・・」 思わず、考えが零れ出てしまった事に、本人は気が付いてなかった。 「・・・？　リョウ？どうかしたか？」 「え？　いや・・なんでもない。そろそろ、帰るか！　翼の下らない悩みも聞いたし！！」 「くだらないって！！　リョウ！」 「だってそーじゃん。　翼の早合点で相馬を傷つけただけだろ～。」 「えッ・・・」 実際、あの男が傷付いたかは知らないが・・・もし、オレがそんな事されたら間違いなく！傷付くし、今日の弁当の恨みも少し 込めつつ、翼に意地悪を言った。 「絶対、傷付いたね！　あれは。　あーあ、相馬可哀想～。」 「ちょ！　そんな事は・・・」 さっきまでは自分の顔色が行ったり来たりしてたが、今度は翼がみるみる顔色が赤から青へと変わっていった。 「・・・、相馬も甘いの好きなんだろ？」 「え？　あぁ・・・確か。」 「じゃー、今度なんか甘いの作ってよ。　オレも今日はめっちゃ大変だったし！お詫びって事でさ！」 にやっと笑ってそう言うと翼もさっきのがオレの冗談だと伝わったのか、やっといつもの顔に戻った。 まぁ、翼じゃなくてもあの二人がお似合いだと思っている奴なんて数えたらキリがないんだけど・・・ 噂で聞くのと、目の前で見るのじゃ・・・ こんなにも、胸の奥が痛くなるんだな。