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伊集院カミュ(3)(佐々木 翼 視点)

病室で思わず、あの二人にあんな事を言ってしまったけど………。 相馬の言う通り「本人の意思」で、あの婚約者と居るんだったらオレが言ってしまった事は迷惑だよなぁ・・・。 部屋のベットの上で、翼は自分の言ってしまった事を考えていた けど、あの男の人マジ気持ち悪かったんだもん・・・。 思わず、枕を抱きしめてしまう。 ノックと共に相馬が翼の部屋に入ってくる 「翼、調子はどう? 少し、出かけられそう?」 そう言って、一枚のチラシを手渡した チラシの内容を見て驚いた 「え? 出ていいのか?」 「ご両親には許可を頂いたから安心していいよ」 「本当に!!??」 「ああ、ただオレと一緒にいる事になるけど・・・」 「うん!! 行きたい!!!」 検査に行ったはずなのに、倒れてしまった事で心配しすぎた両親に部屋にいる様に言われてしまった、病院から帰ってからほぼ三日 部屋から出る事が出来なかった。 その間に、伊集院カミュのシナリオについても思い出した。 丁度、今日相馬が見せてくれた星祭の日。あの人もこの場にくる・・・ それに相馬が一緒っては単純に嬉しい。 流星群に合わせて、市内では屋台やイベントが行われていた 色取り取りの花、美味しそうな異国の食べ物・・・見るもの全てに興味が惹かれる 一際キラキラと光輝いていた方へと思わず足が向いてしまった 「翼、何か気になったのでもあった?」 翼の見ている方へと、相馬も視線を向ける そこには、ガラス細工の小物を扱った出店があった。 うわー、すっごい繊細な作り!しかも、キラキラしてて綺麗だな。 ガラス製の動物の形をした置物を見て、思わず感心してしまう。 あ、この置物かわいいな。咲紀にでもお土産にでも買ってこうかな・・・。 「良かったら、中にも色々あるから見てっておくれよ。」 感じの良いマダムに声をかけられ、店の中に入ると中は工房と繋がっているらしく、置物のほかに小さなアクセサリーやストラップ、花瓶なども作っている様だった。 あ、これ・・・。 「相馬、オレちょっと買ってくるから、外で待ってて!!」 そう言って、さっきのマダムにお会計をしてもらった。

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