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ギッチリ
んん・・うぅ・・
また、あの場所だ・・・。スタジアムの真ん中。
自分の横を走り抜ける選手達
そして、通り抜けて倒れる黄瀬・・・
うわぁ!!
はぁ・・・、またこの夢?
勢いよく上体を起こして周りを見る
「・・・夢か・・・。」
タコパをした時に、黄瀬に怪我した様子は無かったから安心したんだけど・・・
これから・・・なのか???? それとも・・・???
ポフッ
家のベットより遥かに良いベットなはずなのに、妙に体にしっくりくる。
そのお陰かすぐにまた眠りの中へと誘われていった。朝、田中に起こされるまでその日は起きる事が無かった。
「佐々木様、おはようございます。朝食のご用意ができますので・・・」
「あ、田中さん・・・。おはようございます。」
「・・・申し訳ありません。勝手に入らせていただきましたが・・・」
そう言って、翼の部屋のカーテンを田中は開けた。
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。・・・あの・・」
「はい・・・?」
窓から光が入り田中の笑顔に後光がさした様に見えた。
この人も実は顔が良いんだよなぁ・・・。
そんな事を考えながら、翼は支度を整えダイニングに行くと、相馬は先に朝食を食べていた。
「おはよう。昨日はゆっくり寝れた?」
「もう、ぐっすりと・・・ベットが凄い馴染んだから」
「それは良かった。ここにいる間位は、しっかり休んでね。」
「相馬は心配しすぎだよ。大丈夫だって。」
「まぁ、検査の結果は問題なかったしな・・・。」
「貧血だっただけじゃないかな。」
「なら、肉だな。」
「良いね!! 向こうでも機内でも・・・味わからなかったもんなぁ・・・。」
「・・・え?」
相馬の眉がピクリと動いた
「あ!いや・・・体調とかじゃないよ!!考え事してたりしてさ・・・」
「・・・そう。なら、今日は美味しい肉でも食べようか。」
「けど、そんな・・・」
「佐々木様、ご安心ください。こちらには青桐家より食材が用意されておりますので・・・」
田中が、少し冷蔵庫を開けて見せてくれた。
「・・・わぁ・・・楽しみだ。」
少し見えた食材の量に、目眩を覚えたのは秘密にしてしておこう・・・・
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