相馬様の本日のご予定は、冬馬様とご一緒に伊集院製薬の方々との会食。 佐々木様も本日も外出をされるとの事で・・・ わかりやすく、相馬様のご機嫌はよろしくありません。 幼少の頃の相馬様と比べて、最近の相馬様は感情表現が大変分かり易くなって、私としては嬉しい反面、少々心配でもございます・・・が・・・ そんな心配は杞憂だったようですね。 会食も卒なくこなし、予定時刻通りに全てを終わらせる事が本日も出来ました。 が・・・・ おやおや・・・・ 先ほど、車を待つ間に携帯で何かを確認していたかと思えば・・・ 「田中、翼のマンション近くのスーパーまで行ってくれ。」 「・・・かしこまりました。」 今日は、恭二は冬馬様について本邸へ行った為、夕食の支度は佐々木様の帰宅後一緒にご用意する予定なのですが・・・ このまま、相馬様の機嫌がよろしくないのであれば、恭二に連絡して用意して貰う方がいいかも知れませんねぇ・・・。 バックミラー越しに、相馬の様子を伺い見る。 ふむ・・ 如何なものでしょうかね・・・。 スーパーの駐車場へ車を進めていくと、ベンチに座っている佐々木様を確認できた瞬間 相馬様の纏っているものが和らいだと思ったのですが・・・ おやおや・・・ お一人では無かったのですね。 確かあちらは・・・黄瀬様ですか・・・。 「・・・相馬様、つきましたが・・・。」 「・・・。」 「かしこまりました。」 これはこれは・・・ 車内温度を少し上げておきましょうか。　 車を降り、佐々木様をお迎えすると、佐々木様も何かを感じたのでしょうか？ 車内に乗り込むなり 相馬様の口に、お持ちになられた、アイスを食べさせるとは・・・・。 しかし・・・ 相馬様。流石に、青桐家次期当主であられるのに・・・ まぁ・・・ ええ、わかりますけど・・・。 流石に、それは・・・・如何なものでしょうかね？ 佐々木様も実に、あざと・・・いえ・・・天然でいらっしゃる。 ふむ・・・ 本日の夕食も、佐々木様にお手伝い頂ければ問題なさそうですね。 そして今度は車内の温度を下げたのだった