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朝比奈(1)(朝比奈→翼)

え・・・っと・・・。 僕は今、何を試されているんでしょうか?? フロアスペースで、翼君の入浴が終わるのを待っているのだけど・・・。 簡単に言えば、相馬の機嫌がやばい。 しかも、リョウが余計な事を言ったのも気に入らないんだろうな。 「翼のいる前で、余計な事を言うなと言っただろう?」 「はぁ? ってか、それでこないだ翼がやべー目にあったんだろ?」 「あんな事は、もう起させない。」 「ってか、オレらにも事後報告だったじゃねーかよ」 「あ・・・、リョウ・・・。」 「はっ。ハルには翼の事は頼んであったさ。」 「はぁ〜!!? なんだそれ!?!」 あちゃ〜・・・ リョウは、僕が相馬から連絡もらってたの知らないんだよねぇ・・・。 だから、あの子についてた従者が相馬の元にいるのを見て、リョウは不快に思っていた。 けれど、あの事件の被害者でもある、翼君が許している様だったから僕らも何も言わなかった。 まぁ、リョウも恭二さん自体が悪いとは思ってないんだろうけど・・・。 「それを言ったら、リョウ、お前だって翼に怪我の事言ってないじゃ無いか。」 「そ、それは・・・。」 「オレは、ちゃんとお前からのお願い聞いて、翼には言わないでいるんだが・・・?」 翼君が事件にあった時、リョウは入院していた 僕も、相馬から連絡をもらった時に駆けつけたかったが、下手に動くとリョウに気付かれて大事になっても困るから、リョウにバレない様にリョウの側にいた。 「あれ? みんなこんなとこにまだいたのか?」  「翼君! 今、部屋に戻るとこだったんだ!! 相馬もリョウもお休み!!」 「二人ともおやすみ〜!!」 「「・・・おやすみ」」 ああ・・・頑張れ!リョウ!!! 視界の端に、二人がそっぽ向いてるのが入ったが・・・ 触らぬ神になんとやら・・・。翼の背中を押して自分たちのベットルームへと移動していった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ うわぁ・・・・。 は、恥ずかしい!! 二人の前であんな事するとか・・・。 オレの馬鹿!!! 恥ずかし過ぎる!! けど・・・、あの八つに割れそうな腹筋・・・ ホント、カッコいい。 しかも、ヘソの形までカッコよ過ぎる。  はわぁぁぁぁぁ・・・ 思い出しては赤面してしまう。シャワーを頭から浴びつつ、煩悩を打ち消そうと必死だった。 チラッと横を見れば、ガラス越しにベットが2つ。 ハルと部屋割りが一緒になって良かった。 こんな部屋で、相馬となんて寝れない!!!!!! 絶対無理!!  前に一度、相馬の寝顔見たけど・・・ 寝ててもイケメンだし・・・。 ホント無理・・・ってか、あの顔に慣れる事があるのか??? ああ、もう・・・。 はぁ・・・。 そろそろ、出ないと変に思われるか。 バスルームから出て、頭を乾かしながらフロアスペースに顔を出すと、相馬とリョウが何か言い合ってるようだった。

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