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新しい夢
ふぅ・・・。
た、食べすぎた・・・。あれ、相当・・・根に持ってるよなぁ・・・。
本当、ウォルフのやつ、余計な事を言ってくれたよなぁ。
車で自宅まで送ってもらい、翼は自室のベットで横になっていた。
今度、ちゃんとウォルフに謝罪させないとだな・・・。
ウォルフがこっちに来て、3週間。
1ヶ月の短期留学も、今回の怪我で残りの1週間は病院にいる事になってしまった。それも、自分を庇う形で・・・。
ウォルフも咲紀も気にしなくて良いと言っていたけど、あの先輩みたいなのが今後も出て来たら?その度に、オレは周りに助けられなきゃ、ダメなのか?
そう思ったら、シナリオなんて関係なかった。
それに、ウォルフが教えてくれた事が本当だったら、イベントのタイミングを待ってるなんて出来ない・・・。
あ・・・、また・・・。この感じ・・・。
けれど、場所がスタジアムの真ん中じゃない・・・?
ここは・・・、階段? キョロキョロと周りを見渡すと、見覚えのある人物が通りかかる。
翼が、声をかけようとした瞬間。
目の前で、足を滑らせ階段から落ちてしまう。
うわぁあぁ!!
はぁ・・はぁ・・・。
朝はもう涼しくなっているのに、寝汗をかきながら飛び起きた。
目の前に広がった赤い光景。
な、何で?
有り得ない………。有り得ないはず……
見た夢が、過去なのか未来なのか・・・
翼は、確証が持てないままバスルームへ向かった
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