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第28話

「え、さ、さあ、なんのことかしら」 や、ヤバい。悠人の視線が痛いので悠人の目を見ないまま、敢えて高い声で取り繕った。 「そっかー、似てると思ったからさ。ごめんね」 ホッと胸を撫で下ろす。 「俺、ゲイビ...ゲイのDVDでモデルやってるんだけどさー、瑞希さんは俺の先輩で。最近、見かけないんだよね、動画でも」 ....ヒロの為にこっそり静かに辞めたからね。 「瑞希さんの作品、エロいし、もっとアドバイス欲しかったし、残念でさー、でもラストの作品、中途半端でイマイチだったなー」 ....な、なんだと? 「なんかさー、回される系の作品だったの、レイプって感じの。最初から感じまくってて、全然、レイプじゃないじゃん、てつまんなくってー」 「...悪かったな」 「え?」 悠人を見ないまま、わなわなと震えてる俺にきょとんとした声。 悠人の眼差しを感じつつ。 「気持ちよかったんだよ、仕方ねーだろ」 「ま、まさか、瑞希さん...?」 「そうだよ!お前が散々、文句垂れてる、その瑞希!」 互いの視線がぶつかった。 「瑞希さん、男の娘になったの...?」 「男の子?元から男じゃあるけど」 「多分、漢字が違う」 「漢字...?」

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