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第3話

放課後、クラスみんなが上條くんの所に集まっていく。 転校生の噂を聞いた他のクラスの女子までもが駆け寄っていた。 「なんでこの時期に転校してきたの?」    とか 「今までに彼女何人いたー?」 とか 「もし、良かったら 校内…案内し、しよっか……?!」 とか。 みんな、思い思いに上條くんにしゃべりかけていた。 (……やっぱ、上條くんの人気凄いなー…  あんだけかっこいいもんなー…      ……俺も、……ちょっとだけ話したかったけど…、…まぁ、明日でいっか。) そう思って教室を出ようとすると、  不意に誰かに手を掴まれた 「わッ…!」 「……ーーーーー校内案内してくれない?」 ーーーこの声の主は上條くんだった。 「ッへ、……?」 意外な相手だっただけに、変な声が出てしまう その瞬間、 みんなの鋭い視線が一斉に俺に突き刺さった 普段こんな風に注目されることなんかなくて、背筋がヒヤリと寒くなる ……ッなんか答えないと なんて、頭の中では分かっているのに、 緊張して上手く声が出せない 手も掴まれたままで、 どうしていいのかわからず、思考が全然回らない。 (………な、なんで…俺に、…… 周りにもいっぱい人がいるのにッ……  ……で、でも……、 転校初日で不安かも知れない、し……) なんて、グルグル考えている間も、上條くんの突き刺すような冷たい目は 俺に向けられたままで、 「………嫌だったら別にいーけど」 不意に少しトーンの低い声でそう言われて、思わず肩をビクッと震わせる 何か考えるよりも先に 「わッ、わかった…! 案内、するッ…!」 と声を出していた

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