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第6-1話昼下がりの交わり
◆ ◆ ◆
ぐちゅ、と。淫らな音が昼下がりの寝室に響く。
「ン……っ……ぁ、あ……」
俺の指をしっかりと後ろに呑み込みながら、真太郎が甘い声で喘ぐ。
恥ずかしそうに顔を赤くする一方で、俺を見上げる眼差しは歓喜に溢れている。指の腹で肉壁を押し解せば、その都度ビクッと体を跳ねさせ、俺からの刺激へ素直に応えてくれる。
昼食を終えてから風呂の支度をして、真太郎が身を清めている間に俺は本腰を入れて仕事をした。
人間、タイムリミットがあれば必然的に効率は上がる。思いのほか仕事が捗り、俺も簡単に湯を浴びて寝室へ向かえば、先に待っていた真太郎が予定より早く現れた俺へ呆れ半分なため息をつかれてしまった。
真太郎のことだ。それが照れ隠しのため息だと察しはついた。
ことを始めていけばすんなりと俺の手を受け入れ、自分からもキスを強請るように唇を差し出してくれた――繋がる準備を施す頃には、もう俺のささやかな動きにも乱れる体に成り果てていた。
指を増やし、熱く蠢く肉壁を愛でながら俺は真太郎の耳を食む。
「……ぅ……ッ……そ、んな……念入りに……あァ……っ」
「しっかり解さないと負担が大きいからな。早く欲しいか? アレが」
俺が枕元に用意したものを見やれば、真太郎の視線を同じほうへと向く。
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