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第6-1話二十五年越しの真実
「あー……もうお腹いっぱい」
締めの焼きマシュマロまでしっかりと堪能した後、満足げな息を吐きながら主真が後ろへ倒れる。
私も詠士も少し前に満腹を覚えて手を止めていたが、さすが現役高校男子。おじさん二人とは食べる量が違う。
そんな主真に頼もしさを覚えながら、畳に大の字で寝そべる主真を見ていると、「ねえ、父さん」と声をかけられた。
「なんだ、主真」
「正直さ、囲炉裏って年寄り臭いイメージしてたんだけど、すごくいいね。室内で存分にバーベキューができるんだもの」
炉端焼きではなく、バーベキュー。
こんな言葉の表し方だけで年の差を感じてしまう。
思わず笑いをこぼしてから、私はゆっくりと頷く。
「そうだな。贅沢な時間だよ…食べ終わった後に、こうしてのんびりしていると、ずっと時間が止まったまま気分良くくつろげる気がして」
「分かるなあ、それ。今受験勉強中だから、すごく贅沢に思えるし。深い所にずっと潜り続けて、やっと息継ぎできて助かったー……っていう感じ。これクセになるね」
まったりと笑い合う私の隣で地酒を楽しんでいた詠士が、おもむろに吹き出す。
「主真、疲れ果てたサラリーマンみたいなこと言ってるな」
「ええー……学校でも家でも勉強尽くしで、息継ぎなんかできない空気だから。叔父さんだってそんな時があったでしょ?」
「いや、俺は受験勉強一切してないから」
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