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第9-1話ギリギリの焦らし

 押し広げられていく感触が伝わった瞬間、私の体の芯が大きく疼く、 「は……ッッ……ぁあ――……ッ!」  思わず全身が硬直し、足の先までピンと筋肉が突っ張る。  体の表は固くなるものの、体の内側はひどく揺らぎ、一瞬で骨抜きになったのが分かってしまう。骨がねっとりとした液状になり、中で波立つような感覚。  力の入らない体は、呆気なく快楽に服従する。  目の前は点滅し、顔はひどく弛緩し、私と繋がっていく詠士へ全身が歓喜して止まらない。  ゆっくりと詠士は私へ埋まり、すべてを収めていく。  奥への圧迫感に、中が勝手に騒いで甘く脈打つ。ずっと望んでいた感触があまりに嬉しくて、柔らかに達しながら口元が緩んでしまう。  あまりに心待ちにしてきたせいか、中が敏感になっているのが分かる。こんな状態で動かれたら――その想像だけで、肉壁が脈打って快楽を自分で作ってしまう。  動いて、早く……と。私は思わず唇をそう動かして、詠士に訴える。  私の中で熱く脈打っているのが分かってしまうほど、繋がれて悦んでいることが伝わってくる。それなのに詠士の腰は揺れてくれなかった。 「もう、少し……すぐ動いたら、もったいない」 「……っ……まだ、焦らすのか……?」

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