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第11-2話より感じたくて

「……ッッ……ア……ッ……!」 「いいんだな? 俺も真太郎から離れたくないし、もっとひとつになりたい……絶対に離さないからな……っ」  言い終わる間際、詠士が私の最奥をグッと押し込む。  薄い膜を取っ払い、初めて直接感じる詠士の熱と感触に、全身が激しく脈打った。  体の奥底から湧き上がる高揚感に、鼓動がどこまでも煽られ、顔が緩んでいく。  肌だけでなく中までもが完全に密着し、より一層詠士を全身で感じてしまう。  ずっと一人で堕ち続けていた深淵に、どこまでも二人で沈んでいける。  誰も立ち入ることはおろか、絶対に察することも知ることもできない二人だけの世界。  どれだけ淫らになろうとも、詠士が欲しいと欲張ろうとも、この身を差し出したいだけ押し付けようとも、すべてが許される。そして愛おしさばかりが増えて、私たちを満たしていく。  先の見えない、終わりなき交わりがこんなに幸せだなんて。  快楽ばかりを求める獣と化した自分を、一切否定せず受け入れる日がくるなんて。  何もかもが今までの私では考えつかず、信じられないことだったのに。  自らも腰を揺らしながら快楽を共有していく行為を、私は時間を忘れて重ねていった。

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