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第18話
「興奮したねっ、お父さん」
「まさかあんな映画館だとは、全くお前は」
「お父さんだって、興奮してたくせに」
僕は笑いながら父に戯れ、擦り寄るように歩く。
ここが新宿2丁目、ゲイの街だという事もリサーチ済み。
とはいえ、中2の幼い僕と若くは見えるが長身な父とがベタベタしながら歩いていたらやっぱり目立つ。
僕は大して気にはならなかったけれど。
「あーあ、僕が女の子だったら良かったのにね」
「女の子だったら?なんでまた」
「そしたら、堂々と手を繋いで歩けるじゃん」
「...もしそうだとしても、援交かパパ活かと思われるのがオチだよ」
父の声に確かにそうかも、とようやく納得した。
「どうする?何処か行きたいとこ...て、お前に聞いたらまた、とんでもない所になりそうだな」
じゃれて来る僕は父にデコピンされた。
とりあえず、僕達は一旦、小腹が空いたのでハンバーガー屋で軽食を取ることにした。
休日の、父と息子のラブラブデートはまだまだ続きます。
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