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第2話
海沿いの絶壁に建つ小さな教会。
歴史を感じさせる開きの悪い扉を開けると以前と変わらない空間が僕を出迎えてくれた。
『いつかここで2人だけの結婚式を挙げよう。』
そう囁いた悠仁の顔が脳裏に浮かんだ。
✱✱✱✱✱
あの頃は“永遠”があるんだと信じてた。
いつまでも変わらずに隣には悠仁が居て
僕達を暖かく見守ってくれる先輩達が居てくれるんだと。
でも。
“永遠”が無い事を僕は知った。
悠仁の愛が幻だとは思わない。
今も愛されてる自信はある。
でも時々その自信が壊れそうになるんだ。
だからかな?
ここに来たのは。
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