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花魁鳥(エトピリカ)9 side龍

開かれた太股の間に手を伸ばし、繁みの奥にある入り口へ指を這わせると。 ぐちゅりと湿った音とともに、溢れでてきた蜜が指先を濡らした。 「なんだ…嫌だって言ってたくせに、もうこんな?」 わざと羞恥を煽るような言葉を唇に乗せると、その愛らしい顔が歪む。 そんなことにすら、ゾクゾクする。 もっとだ もっといろんな顔を見せて… 俺にしか見せない顔を 次々に溢れてくる蜜を指に纏わせ、硬く閉じた孔へとねじ込むと。 「う…あっ…」 楓は、陸に打ち上げられた魚のように跳ねた。 なかは熱くて。 柔らかい肉壁が絡み付いてきて。 俺をさらに奥へと誘う。 「すげーよ…?勝手に絡み付いてくる…」 「…やめて…」 淫らな身体とは裏腹に、楓は羞恥に頬を真っ赤に染めて。 両手で顔を隠した。 「…顔、隠すなよ」 「無理…許して…」 「…噛むぞ」 ワントーン声を低くして、そう脅すと。 小刻みに震えながら、顔を覆った両手を離す。 「…ごめん…なさい…」 ゆらゆらと揺れる瞳で、今にも泣きそうに顔を歪めながら見上げてくる姿に、俺のなかで荒れ狂う征服欲がひどく満たされる。 この一言は 魔法の言葉だ これさえあれば このΩは俺の言いなりなんだ 「だったら…自分でしてみせろよ」 その手を取って。 緩く勃ちあがりかけてる自分の肉棒を握らせた。 その瞳に、恐怖の色が浮かぶ。 「い、や…」 「自分で、誘ってみせろ。俺が、欲しいって」 「…龍…許して…」 枯れることなく溢れる涙に、興奮が増していく。 「…なんでもいいからって言ったのは、おまえだろ?好きにしていいからって」 言いながら、その甘いうなじに軽く歯を立ててやると。 「…っ…や、めてっ…」 叫びにも似た甲高い声をあげた。 「だったら…やれよ」 添えられただけの手を、上から握り込んで。 力を入れて擦ると。 「あ、ぁっ…」 白い喉を晒して、仰け反る。 「ほら…もっと啼けよ」 「んっ…ん…ぁっ…あぁっ…」 何度か擦って、手を離すと。 楓はそのまま自分で自分のモノを擦り続けた。 「ふ…やらしいな」 「…やっ…見ないでっ…」 羞恥に全身真っ赤に染まりながらも、その手の動きが止まることはなくて。 手のなかのモノも、どんどん大きく膨らんでいく。 「ふっ…ぁ…あっ…ぁぁっ…」 喘ぎ声も、徐々に大きく、そして甘さを増していって。 足が、大きく開く。 目の前に晒されたその入り口は、止めどなく蜜を溢れさせ、俺を待ちわびるようにひくひくと蠢いていて。 それを見た瞬間、興奮の波が一気に押し寄せてきた。

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