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大瑠璃(おおるり)5 side蓮
「あっ…ん…ぅんっ…」
静寂に包まれた部屋に、俺たちの荒い息遣いと、楓の甘やかな嬌声と。
互いの先走りで濡れた、卑猥な水音が響く。
「…っ…は…楓…いい…?」
「んっ…んん…い、いっ…」
俺の肩に顔を埋めた楓は、与えられる刺激にピクピクと小さく身体を震わせた。
「蓮く…も…ダメ…いっ、ちゃい、そ…」
ぎゅっと強くしがみつきながら、切羽詰まった声で囁く。
「いいよ、イって」
「や、だっ…蓮くん、もっ…」
「ああ。一緒に…」
握り込んだ楓のペニスを扱くスピードを上げると、楓も同じようにスピードを上げて。
二人で同時に、頂点に駆け登った。
「あっ…ぁ…ダメっ…イ、クッ…」
その瞬間、咄嗟に楓の肩を掴み、身体を引き剥がして。
「あ、ぁーーっ……」
放出する瞬間の、凄絶な色香を放つ美しい楓の表情を目に焼き付けながら、俺も解き放った。
「ぁ…ぁ、ぁ…」
びゅくびゅくと、熱い飛沫が俺の手と腹を濡らす。
俺も、同じように楓の手を濡らして。
どちらからともなく顔を寄せ、乱れた息を奪い合うように唇を重ねた。
「気持ちよかった?」
そのままくたりと俺に身体を預けてきた楓を、包み込むように抱き締める。
「ん…よかった…」
とろんと蕩けた緩い眼差しで見上げるのが、ぞくぞくするほど艶かしくて。
このままベッドに引き摺り倒し、その身体を思うがままに蹂躙したいという狂暴な欲望が沸き上がってくるのを、必死に理性で押し留めた。
「…先、進んでもいい?」
「…ん…」
その背中をゆっくり擦りながら、問いかけると。
小さく頷いて、俺の肩にまた顔を埋め。
自分から腰を浮かす。
背中を抱いていた手を下へと滑らせ、小さな尻の窪みを指先でなぞり。
蕾に辿り着くと、そこはもう滴る蜜でぐっしょりと濡れていた。
その蜜を指先に纏わせ、入口へと指先を押し当てると。
楓はびくっと震える。
「…怖い?」
なるべく優しく聞こえるような声で、訊ねると。
長く伸びた髪で表情を隠したまま、ふるふるっと首を横に振って。
「だい、じょ…ぶ…だから…」
小さな声でそう言うと、ぎゅっと強く俺にしがみついた。
俺はその柔らかな髪をもう片方の指で梳きながら、その入口に押し当てていた指先に力を入れ、ぐっと中へと押し込む。
「んんっ…」
中は、ひどく熱く、柔らかに俺に絡み付いてくる。
ゆっくりと広げるように指を動かすと、奥から蜜が溢れてきて。
ほんのりと、梔子の香りが辺りに広がった。
「れん、く…」
楓が、小さく身動ぎして。
間近で俺を見上げた黒曜石のような瞳には、まだ少し不安が滲んでいたけれど。
それを覆い尽くすほどの、欲情の色に彩られていて。
淫靡で、なのに壮絶に美しいそれに引き寄せられるように、唇を重ねた。
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