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大瑠璃(おおるり)6 side蓮

「んっ…ん…ぅんっ…も…だめ…」 俺の指を3本飲み込む頃には、そこは柔らかくほどけて。 溢れた愛蜜が、俺の腕を伝ってシーツをしとどに濡らした。 「は、やくっ…ほし、っ…蓮くん、の…お、ねがいっ…」 ぎゅうっとしがみついて俺を欲しがる甘えた声に、かろうじて繋ぎ止めている理性がぶっ飛びそうになる。 その華奢な身体を組み敷き、奥の奥まで突っ込んで、思うがままに蹂躙したい。 もう二度と他の誰も受け入れられないように、俺のことしか考えられないように、閉じ込めて、俺のカタチになるまで何度だって俺の精を注ぎ込みたい。 そんな獰猛な欲が沸き上がるのを、歯を食い縛って抑え込んだ。 今は、欲望のままに抱き潰すわけにはいかない。 「わかった。ちょっと待ってて。ゴム、取ってくるから」 沸騰しそうな脳みそを少しクールダウンさせようと、離れようとすると。 楓はびくっと大きく震えて。 俺の背中に回した腕に、さらに力を込め、俺の肩に強く顔を押し付ける。 「楓…?」 「…いらない…」 「え…?」 「ゴムとか…いらない…」 「いや、でも…」 「…できない、から…」 「え…?」 「…俺…もう…赤ちゃん…出来ない、から…だから、そんなの…いらない、から…」 最後は、消え入りそうな小さな声になって。 やがて、微かな啜り泣きが聞こえてきた。 「…楓…」 「…ごめ…なさい…」 啜り泣きは、程なく嗚咽へと変わる。 「やっ、ぱ…っ…むりっ…だよね…ぅぅっ…俺っ…蓮くんの、番に、なんてっ…っ、ぅ…なれ、ないっ…」 「楓…」 「おれっ…蓮くんの、赤ちゃん…産めない、からっ…ぅ…おれっ…やっぱりっ…」 「そんなのっ…関係ないっ!子どもなんて、どうだっていいんだよ!俺は、楓が側にいてくれれば、それだけでいいんだからっ…」 心からの言葉を口にするけど、楓はそれを拒絶するように激しく首を横に振った。 「こどものっ…産めない、出来損ないのΩ、なんてっ…蓮くんには、相応しくないっ…っ…蓮くんには、俺なんかより、もっと…ちゃんと、した人がっ…うぅぅっ…!」 「楓っ!?」 その時、ひゅうっと不自然な呼吸音が聞こえてきて。 楓の顔が、ぐにゃりと歪んだ。 発作だ…! 「うっ…う…っく…」 「待ってろ!薬、持ってくるからっ!」 喉を搔き毟りながら苦悶の表情で身悶える楓を、一旦ベッドに寝かせ。 リビングに置いてあった、処方されている薬を取りに走る。 冷蔵庫からペットボトルの水を取り出し、慌てて寝室へ戻ると。 「楓っっ!!」 苦痛に歪んだ表情のまま、楓はベッドの上で意識を失っていた。

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