「あっ…ぁぁ…あっ…」 長いノットの射精の間、楓はびくびくと震えながら、何度も精を吐き出した。 「蓮くん…あつ、いっ…」 甘い吐息。 薄紅色に染まった頬。 しっかりと俺を映す瞳。 久しぶりに見る、快感に蕩けた表情。 「ああ…熱い、な…」 「…このまま…溶けちゃいたい…」 「…うん…」 このまま この滾るような熱に溶かされて ひとつに溶け合ってしまえたらいいのに そのいじらしい願いに、少しの切なさが込み上げて。 「これから先、いくらだって溶け合えるよ。もう、なにがあってもおまえを離したりはしないから」 誓うように、その小さな花のような唇にキスをすると。 「うん…もう、蓮くんの側を、離れない…」 楓は俺が欲しくて仕方なかった言葉を、ようやく唇に乗せた。 ノットが収まり、一旦楓の中から抜け出ようとすると。 「や、だ…抜かないで…」 小さな声でそう言って、楓は両足を俺の腰に巻き付けた。 「もっと…もっと欲しい…まだ足りないよ…」 熱に浮かされた瞳は、それでも今までとは違う、楓のはっきりとした意思を乗せて、俺を更なる快楽の奥へと誘う。 「ああ、わかってる。俺だって足りない。もっと、楓が欲しい」 再び火が着いたように熱を持つ身体を感じながら。 ベッドと背中の隙間に腕を差し入れ、下から掬い上げるようにして抱き上げ、そのままくるりとうつ伏せにして。 浅い部分まで抜けていたペニスを、一気に奥まで突き刺さした。 「あぁぁっ…」 楓が、悲鳴にも似た甘い声を上げる。 そのまま、欲望のままに楓を揺さぶると、俺を包む肉壁がぎゅうぎゅうと締め付けてきて。 あまりの気持ちよさに、全ての思考が霧散する。 「あ、ぁっ…きもち、いいっ…蓮くん、もっとっ…」 楓はシーツをきつく掴み、強請るように俺に合わせて腰を揺らした。 その動きに、身体の奥から獰猛な欲望が沸き上がる。 この芳しい身体を 隅々まで蹂躙し尽くしたい 「っく…楓っ…」 「蓮くんっ…きてっ…おれのなか、いっぱいにしてっ…」 ただ、欲望に身を委ねて。 獣のように絡み合う。 「はっ…ぁっ…い、いっ…また、イク…」 「あぁ…イケよっ…」 再び勃ちあがって雫を垂らす楓の小振りなペニスを握ると。 「あぁぁっ…それ、だめぇっ…」 楓が一際高い声を上げて、仰け反った。 その拍子に、長い髪が揺れて。 隙間から、まっさらな白いうなじが現れた。 「…っ…！」 その白さに、頭がぐらぐらと揺れて。 瞬間、体の奥から圧倒的な欲が溢れだす。 噛みたいっ… 噛みたい 噛みたい 噛みたい 噛みたいっ…… 一瞬で、頭はその欲に支配されて。 目の前には、まるで俺を待ちわびるように晒された、傷ひとつない、白いうなじ。 強く香る甘いフェロモンに誘われるままに、顔を近付け。 軽く歯を押し当てると。 楓はびくっと大きく震えた。 「…っ…蓮くんっっ…！」 「楓の全部…俺のものにするよ…？」 シーツを握り締めた手に、指を絡ませると。 一瞬だけ、握り返してきて。 俺は酔いそうなほどに芳しい香りを放つうなじに、思いっきり歯を立てた。 「あぁぁぁっ……」