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白鷺(しらさぎ)13 side楓

「可愛い。堪んない。我慢できない。挿入()れたい。挿入れてもいい?」 矢継ぎ早に言葉を並べながら、俺の顔にキスの雨を降らせる蓮くんの瞳は、ラットを起こしてるわけでもないのに、ヒートの時みたいにギラギラ輝いている。 「え、いや、ちょっと…」 なんで急に!? 「駄目。楓が可愛すぎて、もう我慢できない」 慌てて身体を離そうとするより一瞬早く、蓮くんの片手が俺の腰を持ち上げて。 信じられないくらいの早さでズボンと下着を脱ぐと、もうマックスに大きくなったペニスを俺のお尻に押し当て。 息を飲む間もなく、一気に貫いた。 「やぁぁっ…!」 強い快感が、お尻から脳天まで電流のように駆け抜ける。 「あっ…ぁ…」 強すぎる刺激に、びくびくと震えていると。 下から抉るように突き上げられた。 「やっ…ちょっ…まっ、て…」 「好きだよ、楓。楓だけだよ」 「ぁっ…ぁ…れん、くんっ…」 「あんな女なんて、なんとも思ってないよ。俺には、楓しか見えないから。楓しか、愛さない」 激しく突き上げながら、愛の言葉をくれて。 「う…う、んっ…ぁっ…」 「楓しか、いらない。楓がいてくれれば、他の人間なんていらない。楓だけが、欲しいんだ」 蓮くんの熱が、思いが、俺をいっぱい満たしてくれて。 まるでヒートの時みたいに、身体が発火したように熱くなって。 堪らず、ぎゅっと強く抱きつく。 「う、んっ…うんっ…蓮くんっ…」 「愛してる。楓だけ。これから先もずっと、楓の側にいるよ」 「俺、もっ…蓮くんしか、いらないっ…」 「…うん。知ってる」 くすり、と嬉しそうな声が耳元で響いたと同時に、俺の中の蓮くんがまた大きくなったのを感じた。 「あぁっ…」 「おまえ、可愛すぎ」 瞬間、ふわりと身体が浮く感覚がして。 くるりと世界が反転する。 「嫉妬してる楓も、新鮮で可愛かったけど。そんなこと考えられないくらい、今日は愛してあげる」 ソファに俺を押し倒し、見下ろす蓮くんの瞳はのめり込むように真っ直ぐに俺だけを見ていて。 「…うん。欲しい…俺の中、蓮くんでいっぱいにして…」 両手を伸ばすと、躊躇なく飛び込んで来てくれて。 硬く抱き合えば、身体も心も幸せで満たされた。 「…キス、して…」 もっと深く重なりたくて、自分から強請った。 蓮くんは嬉しそうな微笑みを浮かべた唇で、キスをくれた。 「動くよ?」 「うん…早く…」 ゆっくりと、蓮くんが腰を引いて。 一気に、最奥まで突き入れる。 「あぁぁっ…」 甘くて鋭い快感が、全身を突き抜けていった。

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