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大水薙鳥(オオミズナギドリ)26 side楓
「はっ…ぁっ…ん、ぅ…」
俺のなか、いっぱいに埋め込まれた蓮くんのが内壁を擦るたび、甘い痺れのような快感が生まれ、俺を満たしていく。
「気持ちいい?楓」
「んっ、んんっ…きもち、いいっ…」
「俺も…すげー気持ちいいよ…楓のなか、熱くて狭くて…俺を離さないって締め付けてきて、堪んない」
ぞくぞくするほど艶っぽい声で、恥ずかしい台詞を耳元で囁かれて。
身体が、震えた。
「ふ…また、締まった」
「だっ、てぇっ…」
「可愛いよ、楓」
優しい眼差しで俺を見つめながら、腰を引き。
とん、と奥を突く。
「あっ…」
「楓、愛してる」
「あっ…蓮、くっ…」
「愛してる。楓だけだ。楓さえいれば、他にはなにもいらない」
「あぁぁっ…蓮くんっ…」
「愛しい…俺だけの、番…もう絶対、離さない」
「蓮くんっ…あぁっ…」
ゆらゆらと、もどかしいくらいに何度も優しく揺さぶられて。
蓮くんのくれる愛の言葉が、楔のように俺の身体に打ち込まれ。
幸せという名の甘い毒で満たしていく。
「楓…おまえは、俺だけのΩだ…」
きっと本当は
許されない
俺たちは血の繋がった兄弟なんだから
お父さんも
きっとそれが怖かったんでしょう…?
でもね…
「あっ、ぁ…おれ、も…あい、してるっ…」
離れていても
忘れることなんて出来なかった
「蓮くん…俺の…俺だけの、α…」
引力よりも強い力で
ずっとずっと求めていた
「愛、してる…これからも、ずっと…」
俺が愛するのは
世界中でただ一人
「…愛してる…蓮くん…」
もう絶対に離さない
たとえどんな罰を受けようとも
俺の生きる場所は
この大きな腕の中にしかないから
お父さん…
お父さんにも
生きて知ってほしかったよ…
愛する喜び
愛される幸せを
「…泣くな…」
知らぬ間に目尻を伝った雫を、熱い唇が吸い取ってくれる。
「俺が、楓を幸せにする」
優しくて、力強い言葉が、俺を包んでくれる。
俺は微笑みながら、首を横に振った。
「楓…?」
「…一緒に、幸せになろう。蓮くん」
そう訂正すると、蓮くんはほんの少し目を見張って。
それから、大好きな優しい微笑みで頷く。
「ああ。一緒に、幸せになろうな」
「うん」
「じゃあ、まずは一緒にイこうか?」
「ふふ…うん」
おどけた台詞に、俺も頷いて。
「いっしょに…イきたい…」
蓮くんの背中を引き寄せた。
ゆっくりだった抽挿が、少しずつ早くなり。
ふわふわと甘い綿菓子のようだった快感が、徐々に鋭く大きなものへと変わっていく。
「あっ…あぁっ…蓮くんっ…きもち、いいっ…」
「っ…楓っ…」
最後の瞬間を求めて、だらだらとはしたなく蜜を溢すペニスを握られると、大きなうねりの渦のような快感が一気に押し寄せてきた。
「あっ…ダメっ…も、イッちゃうっ…」
「ああ、俺もっ…」
最奥を激しく突き上げられ。
「…っく…イクっ…」
「あっ、あっ、あっ…あーーーっ…」
身体の奥深く、蓮くんの熱い飛沫を受け止めながら。
俺も欲を解き放った。
お父さん…
俺を生んでくれて
ありがとう………
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