450 / 566

鳳凰(ほうおう)7 side楓

「あっ…あ、ふっ…うぅっ…も、だめっ…」 妊娠がわかってから、自分で触ることもしてなかったから。 蓮くんの熱い口の中にすっぽり包まれ、窄めた唇でしごかれると、あっという間に上り詰めてしまう。 「蓮くっ…も…出ちゃう、からぁっ…」 さすがに早すぎると、蓮くんの頭を押し返そうとしたのに。 トドメとばかりに、先っぽに舌を捩じ込まれて。 「やっ、あぁぁっ…」 一気に身体を駆け巡った快感に、俺は呆気なく射精してしまった。 「ふ…可愛かったよ、楓」 俺の放ったモノを躊躇いなく飲み干した蓮くんは、俺のおでこにキスを落とし。 「ごめんな、びっくりさせて」 俺のお腹を撫でながら赤ちゃんたちに話しかけ、そのまま身を起こそうとする。 「えっ…ちょっと、待って」 脱力感でベッドに深く沈んでいた俺は、咄嗟に手を伸ばして離れていきかけた腕を掴んだ。 「ここで、止めるの?」 「うん。楓の気持ち良さそうな顔見れただけで、満足したし」 「…じゃあ、これはどうすんの?」 強がりを口にする蓮くんの下半身に手を伸ばし、カチカチに硬くなってるペニスを握る。 瞬間、びくっと小さく震えた蓮くんの眉が、困ったように下がった。 「まぁ…放っておけば、そのうち収まる」 「今日は、俺の好きなようにしてくれるって言った」 「…それは…」 「俺、今すぐ蓮くんのこれが欲しい」 握った手を、ゆるゆると動かすと。 またぴくっと震え、ますます眉が下がる。 「おまえ…折角、我慢しようとしてるのに…」 「我慢しちゃ、やだ」 「…本当に、大丈夫なのか?」 「うん。蓮くんは、俺が欲しくないの?」 わざと、悲しげな顔を作ってみせると、蓮くんは逡巡するように俺の目をじっと見て。 それから、ながーい溜め息を吐き出した。 「…俺も、めっちゃ我慢してたから…歯止め利かねぇかもしれないぞ?」 蓮くんにしては珍しく乱暴な口振りで、俺の腕を取る。 「利かなくてもいい。俺も、蓮くんが欲しいもん」 「利かなかったら駄目だろ」 自分で言った台詞に、自分でツッコミを入れて。 俺の横にごろりと寝転ぶと、俺の身体を横向きにして向かい合わせになり。 俺の足を持ち上げて、自分の腰の上にひっかけた。 「お腹、なんかあったらすぐに言えよ?絶対に。我慢しないで」 「うん」 しつこいくらいに念押しするのが、なんだか面白くて。 ついつい溢れる微笑みのまま、蓮くんの首に腕を回す。 「早く、ちょうだい?」 誘うようにキスをすれば、なぜだかすっごく困ったみたいに顔を歪めて。 俺のお尻をすりすりと撫でた。 「なんか、ちょっとお尻丸くなった?」 撫でながら、ちょっぴり意地悪そうな笑みを、唇に浮かべる。 「っ…なんで今ここで、そういうこと言うかなぁ…」 「いいじゃん。俺は、今の方が好きだよ?触り心地、いいし。そもそも、楓は痩せすぎだったんだよ。俺は、今くらいの方がいい」 そう言って、ふにふにとお尻の肉を揉んだ。 「ふ…ぅっ…」 そんな動きにも、ぞくぞくして。 思わず蓮くんの腰にひっかけた足で彼を引き寄せ、耳元に唇を寄せる。 「ねぇ…早く、入れて…」 身体に溜まった熱を吐息に乗せて、囁くと。 蓮くんはぶるっと震えて。 「おまえ…今の声、反則だぞ…」 ワントーン低い声で言って、お尻を撫でてた指をいきなり後孔に突き立てた。 「んっ、ぁっ…」

ともだちにシェアしよう!