506 / 566

番外編 蜂鳥(ハチドリ)4 side楓

とろりと溶けたチョコを、蓮くんの舌が掬って。 出ていこうとしたそれを慌てて追いかけて、舌を絡めて。 溶けたチョコの甘さと絡めた舌の熱さに、ゾクゾクと興奮が沸き上がった。 ヤバい… こんな激しいキス、久しぶり過ぎて 離したくない… いつの間にかチョコが溶けきっても、キスを解くことが出来なくて。 蓮くんに強くしがみついて夢中で舌を絡め合ってたら、ふわりと身体が浮く感覚がして。 次の瞬間、背中にとんっと衝撃がきて、ソファに押し倒されたのを知る。 「ふ…エロい顔」 弾みで、唇が離れて。 ぼんやりとした頭で、赤く熟れた果実のような蓮くんの唇を見つめていると、艶めいた低い声が鼓膜を揺らした。 「蓮くん、もっと…」 痺れたように動かない思考で、ねだると。 「ああ」 蓮くんは嬉しそうに笑って、またチョコを口に含む。 「えっ…」 チョコはもういいのに… なんて言う間もなく、また唇を塞がれて。 また、熱い舌とチョコが口の中に入ってきた。 同じように舌を絡ませながら、チョコを溶かしていくと、身体の芯が火照ったように熱くなってくる。 「は…ぁ…ぅ、んっ…」 その熱が、渦を巻くようにして下半身に一気に集まってきて。 「ん、んぅっ…」 堪らず、もう固くなってスボンを押し上げてるそれを、蓮くんの腰に押し付けた。 蓮くんが、ふ、と吐息だけで笑った気配がした。 そうして次の瞬間、布越しにするりと撫でられて。 そんな僅かな刺激に、自分でもびっくりするほど身体がびくんっと跳ね上がる。 「んぁぁっ…」 「すごい。もうこんな?」 艶めいた色っぽい声音で、耳元で囁かれて。 熱い吐息が触れただけで、また身体が跳ねた。 なにこれっ… なんか身体が変っ… 「楓…すげー可愛い」 びくびくと震える俺を見下ろす蓮くんの瞳も、いつもより熱っぽく見える。 「蓮くん、欲しいよぉっ…」 堪らず、ぎゅうっと強くしがみついた。 「チョコレートには媚薬効果があるって噂だけど…どうやら本当みたいだな」 「ねぇっ、早くぅっ…」 「ああ。俺も我慢できない」 少し焦ったような声とともに、ズボンと下着を一気に剥ぎ取られる。 そうして、自分も同じようにズボンと下着を脱ぎ捨てて。 「一緒に気持ちよくなろうか」 腕を取られ、蓮くんの固く大きくなったモノを握らされた。 「ん…」 手からはみ出るほどのそれを、手をゆるゆると動かしてると、蓮くんがほうっと熱い吐息を吐く。 「蓮くん、きもち、い…?」 「ああ。めちゃくちゃ気持ちいいよ」 蓮くんはドキドキするほど色っぽい微笑みで頷いて。 大切なものに触れるような優しさで、俺のペニスを握った。

ともだちにシェアしよう!