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SS_初夜7

「いいよ。ピッタリかどうか着けて確かめてみて」 「うん……」 自分で申し出た割に封を切る佑真の手は震えていて、だけどゴムを着ける動作は手慣れたものだ。 男だもんな、当たり前っちゃ当たり前だ。 「…………出来た」 「ん、ピッタリだ」 どことなく達成感に満ちた顔をする佑真と軽いキスを交わす。 「じゃあ、挿れるな」 「うん……」 先端を宛てがうと佑真は俺の首元へ腕を伸ばした。 「どうした?」 「怖いから、こうしてて……」 少しだけ身体が強張っているのは緊張からだろうか。 「分かった。好きなだけしがみついてて良いから」 「ん…………っ……」 少しずつ、ゆっくりと佑真の腰に添えた手を引き寄せて、熱い内壁に先端を埋め込む。 ズブズブと沈んでいく感覚にすぐに達してしまいそうで、内腿が知らず震えた。 「ふっ……んぅ……っ」 「佑真、息止めるなよ?」 「んっ、んっ……」 コクコクと頷く佑真は喋る余裕はないらしい。 俺も言うほどないけど……。 額や頬に優しく口付けながら、一番太い部分が挿った所で一度腰を止めた。 「佑真、平気?」 「ん、すき……すき……」 「俺も好きだよ。こうやって繋がれて幸せ」 「……――け、だから……」 「?」 「ぼくの恋は、周藤だけ……啓だけだから……啓しか知らないから……ずっと、ずっとだいすき」 「…………」 俺しか知らない佑真の恋が、この先もずっと俺だけのものであるように。 「俺もずっと、好きでいるよ」 俺と佑真の恋が、ずっと終わることのないように。 ただ君の隣で、それだけを――。 【SS_初夜END】

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