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シュガー&ソルト 1 - ③

学園祭が終わった次の日 溝屋に『2年の佐藤 ナオちゃん』を調べて貰ったら 「そんな子いねぇーぞ?」 一蹴された 「は?いねぇーって何でだよ!背が俺ぐらいで髪がサラ~っと長い…」 「だから俺のデータに佐藤 ナオなんて女子はいねーし」 俺に負けず劣らず女の子大好き溝屋 その溝屋でも知らない子がいるのかよ…と、驚いていれば 「あ、でも…いる1人」 「マジッ!?何組?可愛い?」 「ただよ~、そいつ……」 そして今、俺は 溝屋に教えて貰ったクラスの人に頼んで 『佐藤 尚』を呼び出して貰っていた 「あの、何ですか先輩?」 「っ、やっぱ……ホントかよ」 彼女が出て来た瞬間 いや彼女じゃねーし… 俺の視界の先には 俺と同んなじ学ランを着崩す事もせずにきっちりと着た… 「えーと……佐藤 尚?」 「はい、そうですけど?」 背の高い 短い黒髪の男前 むっちゃ男前の…どう見ても男 溝屋が言ってた事は本当だった 『男には佐藤 尚っつー奴いるけど、お前さ~そいつを女の子と勘違いしたんじゃねぇの? このド近眼ッ、つーかなに? 一目惚れしたとか?』 『はぁ?何で俺が男に惚れんだよ! 俺を甲斐甲斐しく手当てしてくれた子はなー、ちゃんと女子の制服着てたし、髪長くて学園祭の準備を一生懸命する……あっ!』 そこで至った答え 考えたくないけど もしかして…

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