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シュガー&ソルト 1 - ④
「佐藤さ…学園祭で女装とか…」
「?はい、してました……けどそれが、何か?」
(やっぱりか……)
思った以上にショック…
だったらしい
純情で可憐で優しい女の子、そんな妄想が膨らんで
いや、優しいのは実際体験済み
遠巻きに見ていた人達とは違ってすぐ俺に手を差し出してくれた事も
絆創膏で手当てしてくれた事も
姿はきちんと見えなかったけど、優しさはビシバシ目の当たりにして
(マジ一目惚れだったのかもしれない…)
「そっかそっか、悪ィ…呼び出して悪かったな」
「いえ…」
脚が重い
気持ちも重く沈んでいるのが分かる
自分の教室に戻ろうとした時
「あの先輩」
呼び止められた
「ん?」
「これ」
ポケットから出したものを俺に手渡して来る
絆創膏?
「治ってないとバイキン入るし、水しみるからまだ貼っとくといいと思って。
それじゃあ、潮見先輩」
お大事に。
と、一言呟く
(うわ、やっぱ…優しいっ!!)
あ……れ?
何だろこれ?
キュンっ……て、何だ?
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