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風神雷神 - ④
「ぐぬぅううッ、頭…頭が…」
「腐った脳みそめげて良かったじゃろ?
風真、お前まで俺の事馬鹿にしよって、大概にせぇええ!」
「違ッ、馬鹿にしてなんか!俺、雷さんの事すっげぇ好きだから、だから………だからッ
雷さんのその力とか関係なく
引き締まった背中にお尻、割れたお腹も見てればムラムラするし、美味しそうなピンクの乳首なんか舌で勃たせてしゃぶりつきたいし
鎖骨にあるホクロも色っぽいし、そんなバランスの取れた体に俺の印をいっぱい付けて、それからそれから…雷さんのモノを舐めて尿道に舌挿れまくってその後はお待ちかねの雷さんの中をー…
って、痛でーーーッ!
痛いって、雷さんなんで叩くんですか?」
「エゲツな事、さも同然のように漏らすなわりゃあああ!つーか、われ……わいの裸いつ見たんじゃい?」
ギラリッと光る眼光に、しまった……そう思っても遅くって
「あーーー、と……雷さんがバックヤードのソファでうたた寝してた時、ちょこっと、服を……
その、ボタンを外して、はだけさせたと言うか…でも脱がしただけですよ?」
正直に伝えて見れば
雷さんのサングラスにヒビが入ったのを見て
冷や汗が噴き出す
これは、めちゃくちゃ怒ってる
この後絶対、後ろ回し蹴りが来て俺ぶっ飛ばされるのは確定
いや、それだけじゃ済まないかも…
と、その時
「うるせぇ、猿ッ!客がなんでも許されると思ってんじゃねぇぞ、さっさと帰れエロ暇人ッ
それとも友達もいなくて寂しいのか、ぷぷぷっダッセェ!」
「そんな事言っていいのか犬?そんなダッセェ奴に昨日、しがみ付いて腰振ってたのはどこのどいつだ?」
「テ、メェェエエエ!!」
レジからバイト仲間の犬井の叫び声が響いた
「また、犬井か…チッ!!何度も言うとるじゃろ犬井ぃいい
仕事終わった後にボコれやぁああッ」
助かった……
そう思ったのと同時に雷さんに背後から首を締められモガく犬井に
「何それ、羨ましいぃいい!!」
思わず漏れた大音量の本音目掛け物凄い勢いでレジが飛んで来ました
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フェロモン店長とそんな人に昔から恋心を抱く高校生の小話でした。
バイト仲間の犬井(いぬい)くんと、お客さんの猿こと猿倉(ししくら)くんはまた別のお話しで。
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