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ストーカーくんの恋 1 - ③
(初めて有給を使ってしまった)
有給手続きをした時の、課長の驚く顔にドキマギとしたが
普段取ることが無いせいかスンナリと休みが受理出来た
休みを取っても誰かとどこに行くわけでもないし
と、なると時間を持て余し、ただひたすらに惰眠を貪るだけ
だったら仕事をしていた方がいい…
そう思ってずっと使っていなかった有給
でも、今日は違う
(あっ!)
と、前方にコンビニくんが家から出て来た
バイト終わりまで物陰に隠れて待ち、その後突き止めたコンビニくんの自宅
それから日課のように毎日あとをつけ何度も表札を確かめて
そのうち、家族構成だったり、生活スタイルも分かり
そして今日……
(いつ見ても綺麗だなぁ)
朝からあの笑顔を見れるなんて、こんなにも人生で興奮するのは初めてかもしれない
学校へ着いたコンビニくんは、友達とじゃれて楽しげに笑っている
体育の授業では、学校指定のジャージが彼の均等の取れたスラリとした体に
また良く似合っていて
(可愛い…こ、コレクションにしなければっ)
カメラを持つ手に力が入った
学校が終わると、マックにゲーセンへと繰り出したコンビニくんは、その後夜8時前には自宅へ
(また明日ね、僕のコンビニくん)
満足して僕も帰宅
その夜……
僕もあの友達の様にじゃれ合いたい
肩を組んだり、腰を抱いたり
コンビニくんを組み敷いて
手足の自由を奪い
まだ何も知らない体に、いけない事を教えたい
泣くほど気持ち良くなって僕に縋りつく快感を……
(ッ、ぼ、僕が…僕が教えてあげないとッ)
『知りたい』から『触りたい』にへと
欲望が変わっていく
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