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七転八倒 - ⑥

差し込まれる舌がヘビの様に絡みつき、根元から舐められる感覚に 下半身がズクんっズクんっと熱く高ぶっていく 無理矢理唇を離しても、すかさずさっきよりも 深く 濃厚に 唇全体を使った舌を吸われる行為に、腰に痺れが走る (勃ッ、これ勃つ!!) 勃つだけならまだいい こんなのが続くと、最悪イッてしまう事にもなりかねない それだけこいつのキスは上手い でも焦りとは裏腹に 角度を変えては口を塞がられ、引き離そうとした手は男の着物にしがみつき (女の子ともした事ねぇぞこんなベロちゅー) 腰が自然と動いて 俺の方がこいつよりデカイのに、キスだけで翻弄されまくり 絡め取られていた舌が、熱さで痺れている コイツに助けられたせいで、俺の体温はコイツに共有されて、雪の妖怪と言っても触られても冷たくは無い 無いからこそ、俺から見たらコイツが俺と同年代ぐらいの男にしか見えなくて… 『やはり甘くて美味……主の体は良いの。妖が好きなそそる体をして、堪らん。』 足に力が入らなくなって、ガクッと床に崩れた俺に、息を荒くした余裕の無い声が聞こえてきた

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