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七転八倒 - ⑨
『和樹、体は大丈夫か?』
「大丈夫な訳あるか!ぐ痛ッ、腰が……この、起き上がれねぇ!」
『無理をしてはいかんぞ。だが、和樹のおかげで力が戻った』
優しい笑顔で微笑む幽霊?
妖怪?
分かった事は『六花』と言う名前のコイツは、力を取り戻す為に、俺をめちゃくちゃにしたという事
俺が気絶した後も、離すことなく腰を打ちつけ抱き続けていたらしく、意識を取り戻した俺に襲ったのは、凄まじいほどの快感
一晩中、引き出された快感にあがらう事なんて出来なく
(俺は、俺は…ッ)
人の姿をしているが人ではない事を象徴している綺麗な銀髪を指で梳かし引き寄せて
自ら、コイツの首に腕を回しキスを強請っていた
それが嬉しかったのか
俺の方が体がデカいのに、軽く抱き起こしたと思えば、対面座位でまた激しく下半身を揺さぶられ
されるがままに何度もイく羽目になって、今に至る
「ち、力が戻ったんなら、早く消えろよ!」
その記憶を追い出すかの様に頭を左右に振りまくった
この際
腰の痛みは無かった事にする
悪夢を見ていたと諦めて男に抱かれた事は記憶から抹殺する
そう暗示を掛けていた俺に……
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