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340days mon 2/14

 毎年義理をいくつかもらうくらいなのに驚いた。俺宛に段ボール箱5箱分くらいのチョコレートが届いたと総務部の女の子が開発部まで届けてくれた。  テレビとかに出たからだろうな。  マスコミの力ってすごい。  いかにもというチョコに混じって子供から来たっぽいのも混じっていた。自分で一生懸命包んだんだろうなって感じの可愛い包装紙やちょっと曲がったリボン。それを取って中身を開けるとクッキーに色のついた砂糖でゲームのキャラクターの絵が描いてあった。  ……可愛い。  『手作りのものは、申し訳ないけど食べてはダメですよ』と八魂から注意されてるから食べはしないけど高級そうなものは女子社員に貰ってもらい子供から来た感じのものは記念に貰っていくことにした。食べなくてもしばらく飾っておこう。  ・・・・*・・・・*・・・・*・・・・  風呂から上がると今日持って帰ってきたチョコレートが無かった。部屋を見回すとそれがゴミ箱に入っていた。 「お前、これ捨てたのか!?」  部屋に来ていた桐生に問いただす。 「捨てました。既製品だって油断できないのに手作りなんて、何かあったらどうするんです?」  桐生は悪びれもなく答えた。ぐちゃぐちゃにされてゴミ箱に捨てられている箱やイラストに心が痛んだが仕方ない。桐生は心配してくれているんだ。   「深森さんには俺からのとっておきのチョコを用意してます」  言うと高級そうな金色の包み紙を剥がしてチョコレートを取り出した。 「口あけてください」  言われるままに開けるとチョコレートが口の中に入ってきた。  あっという間に溶けて鼻に抜けるようなショコラの香りだけが残った。 「おいしいですか?」 「ああ。すごいな」 「気に入ってもらえて良かった」    嬉しそうに桐生は笑う。 「そうだ。ごめ……俺何も……」 「酷いですね。世の中がこんなに浮かれてるのに、全然思いつかなかったんですか?」  バレンタインチョコを自分で買うなんて思いつきもしなかったが、そうだよな。桐生も男なんだし、期待させてたかも。 「ごめん……」 「仕方ないですね。もう一回口開けてください。」  開けた口に、またチョコを放り込まれた。  追うように、それを溶かす間もなくキスをされる。  桐生は口の中に広がったチョコを舐めとるように深く舌を絡めてくる。  甘い……さっきよりずっと甘い味がする。 「すごく美味しいです」  抱きしめられて、桐生の匂いに包まれると目眩がした。  どうしよう……。  俺はどんどんお前を好きになっている気がする。

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