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土曜日
三時間後。朝8時に目覚ましが鳴る。
シノブはヘッドボードに置いているめざましを手探りで探す。やっと目覚ましに手が当たって、音が消えた。
”ん??レオ君が横で寝てる?”
思い出してきた。今朝方、レオが訪ねてきてくれたのだ。
「おはよう・・・シノブ」
レオが半目でこっちを見ている。
「お。おはよ・・・。レオ君、昨日ごめんなさい。そして、ありがと」
「んー。いいよ。シノブの我儘なら俺、聞けるって昨日わかったし」
「へ?わがまま?ほんと・・・ごめん」
「こっちに来いよ」
「え?」
そう言った途端、体をベッドの中で抱き寄せられた。
「お前、いい匂いするのな」
「え?そう?シャンプーかな?」
「いい匂い。昨日はお前ぐちゃぐちゃだったけど、落ち着いた?」
「ぐちゃぐちゃ・・・恥ずかしい・・・もう大丈夫」
「そっか。昨日も言ったけど、何かあったら俺に絶対言えよ」
「うん。わかった・・・」
上目遣いでレオの顔を見てくるシノブを見て、レオは、ハッとした。
「レオ君、コーヒー飲む?僕、コーヒー入れてくる」
「お、おう。コーヒー飲む。」
シノブはその言葉を聞いて、レオの腕からするりと逃げて、キッチンへ向かった。
レオ君、なんかいつもよりかっこいい・・・。
なんかどうしよ。
昨日から距離近いし・・・。
なんか意識しちゃう・・・。
しかも、これ、どうしよ。
シノブはコーヒーメーカーにコーヒーの粉をセットしながら、パジャマのズボンのゴムを伸ばして、自分の下半身を見た。
すっかり起き上がっていた。
一方レオは、まだベッドに横たわっている。
俺、やばいかも・・・。
シノブのこと好きだと自覚した途端これかよ。
朝なのとさっきまでシノブを抱いていたからか、自分の下半身が素直に反応している。
キッチンからシノブが声を掛ける。
「レオ君、今日休みだったら、ゆっくりしていってもいいよ。僕、夜のバイトまで何もないから」
「お、おう。じゃあ、昼過ぎに帰るわ」
「ほんと?じゃあ、レオ君、シャワーでも浴びる?昨日のまんまでしょ?」
「ありがとう・・・。そうするわ」
内心レオは、ホッとした。とりあえずシャワー浴びて、下半身をどうにかしたい。ベッドから出て、シャワーを浴びにいく。
「シノブ、シャワー借りるな」
「うん、タオル、後で持っていくね」
シノブもトイレに駆け込む。おしっこしたら、おさまるはず・・・。
10分後、レオはシャワーを終え、脱衣所にでた。タオルがない。
「シノブ、タオル貸して」
「あ、ごめん。ここにある」
そう言いながら脱衣所に入ってきた。
レオの裸を見たシノブは真っ赤になった。
「ここの棚にあるから。これ、はい」
そう言って、タオルを一枚出してくれた。
シノブはレオの裸も初めて見た。昨日見た芳樹の裸を見た時よりもドキドキが止まらない。しかもさっきおさめたはずの自分の下半身がまた、反応している。
どうしよう・・・
キッチンでコーヒーを淹れながら、頭の中はさっきのレオの裸でいっぱいだ。
「シノブ、シャワーありがとうな」
首にタオルをかけたまま、上半身裸のレオが出てきた。
「う、うん。そこ座って。コーヒーはブラック?お砂糖とかいる?」
「あー俺、ブラック」
「わかった。」
そう言って、マグカップに注いだコーヒーを二つ持ってソファーに座る。レオは短髪のため、ドライヤーは必要ない。タオルで頭を拭きつつ、コーヒーを飲んだ。シノブはまだおさまらない自分の中心を隠したい気持ちでいっぱいだった。ソファに座ってもモジモジしている。そんなシノブの態度に、レオはなんとなく気がついている。テレビをつけて、間を紛らわす。コーヒーを一通り飲んでレオはシノブを見る。まだ、モジモジしている。
「シノブ、それ、辛くない?」
「え・・・辛い・・・」
「シャワー浴びてきていいぞ」
「え?うん、でもどうしたらいいの?さっきから、レオ君見てたらおさまらない・・・」
レオは深いため息をついた。
「それ、煽ってる?」
「え?煽る?何それ?わかんない」
「は〜。こんなんじゃ俺もたない・・・」
レオがつぶやく。
「シノブ、こっちこい。それ、楽にしてやるよ」
「え・・・?」
そう言ったかと思ったら、レオはシノブの体を後ろから抱き寄せ、自分の膝の間に座らせた。手をパジャマの隙間から突っ込む。シノブの中心を手で弄る。自分の手よりも一回り大きいその手にシノブは恥ずかしくなる。
「レオ君、そこ、や。汚いよ。恥ずかしい」
「大丈夫だよシノブ。俺に任せて。汚くないから」
レオの手がシノブのそれを包む。
「あっ・・ふんっっ・・・やあぁぁ」
シノブのそれを、少しレオが擦っただけで、シノブの体から力が抜けた。
「やあ、なんか変・・・・。なんかくるーっっ」
そう言って、レオの手の中にシノブは放っていた。後ろから抱いているレオは、シノブの右の首筋のキスマークが目に入った。なんだかムカついて、その反対側の左の首筋に同じように吸い付いた。
「ふあっっんんっっ。や〜そんなに吸っちゃや〜」
「シノブ、こっちのは俺がつけたキスマーク。嫌?」
シノブは首を横に振る。
「レオ君にされるのは嫌じゃないもん」
シノブがトロけた目をして、レオを見てきた。
「レオ君、こんなことまで僕にしてくれてごめんね。その手、汚いよね。ごめんね」
そう言いながら、また涙目になっている。
「ご、ごめん。なんか俺が悪いことしたみたい。俺、このままいると暴走してしまいそうだから、帰るわ」
そういうと、レオは服を着だした。
「え?レオ君?悪いことしてないよ。僕の方が汚いとこ触らせちゃった・・・」
「違うって。汚くないから。俺、もっとシノブのこと触りたくなるし、自制が効かなくなりそうだから」
「レオ君・・・明日はあえるよね?」
「ああ、明日は録音な。俺の家に来いよな。今日のバイト終わったら連絡して。とりあえず」
「うん。わかった」
「必ずだぞ。心配になるから」
「わかった」
そう言って、レオはシノブの家を出た。
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