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第十章・4

「今日は彩人の目を心配しないで、できるね」 「あっ、あ! だからって、こんな……、激し……ッ!」  昼下がりの寝室で、二人はキス以上のことまでやっていた。  すでに心路の体内に打ち込まれた研悟のペニスが、粘っこい水音をたてながら抜き差しされている。 「あ、イヤ! は、ぁは、あぁッ!」 「心路、好きだよ。大好きだ」 「んあぁ、クるぅ。い、イくッ! イッちゃうぅ!」  ぶるぶる震えて、その時を待つ心路は、喉が鳴るほど扇情的だ。  研悟はわざと、細かく速く腰をやった。 「あ、あぁ。ダメ……。ん、んッ、んうぅうう!」  温かな精が、研悟の腹まで飛んだ。 「はッ、はッ。イくのが、止まんな……、あッ! はッ、あぁあ!」 「いいよ、心路。いくらでも気持ち悦くなって」 「ダメッ! 今突いちゃダメぇ! イッてるのに、またイッちゃう!」  何度も精を吐き、しまいにはドライオーガズムに至ってしまった心路だ。 「あ……、あぁ……。ダメ。ダメ、ダメえぇ……」  気を失う寸前のような、夢見心地の心路の髪を、研悟はすくい梳いた。 「愛してる。愛してるよ、心路」 「研悟さん」

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