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第十章・6

「そのまま出しても良かったのに」 「今後のお楽しみに、とっておくよ」  ふふっ、と笑い、心路は研悟の首に腕を回してすがりついた。 「ねぇ。また、シて……」 「いいよ。心路、今日はエッチだな」 「だって、特別な日だから」  研悟さんとの、結婚が決まった日だから。  柔らかく解れた心路の後膣は、スムーズに彼を受け入れた。 「あぁ……、気持ち、い……」  研悟が収まった白い腹を、心路は愛おし気に撫でた。  彼が動き始めると、そんな余裕は無くなったが。 「っく、あぁ! はぁ、はぁ、あぁあん!」  今度はゆっくりと抽挿しながら、研悟は心路を狂わせた。 「心路、愛してるよ。この身体も、心も」 「んッあぁ。研悟さん! 研悟、さ、んんッ!」  背中に爪立てられる甘い痛みを感じながら、研悟は射精した。 「ふぅッ、く。んんあぁ、あ! はぁ、あぁんッ!」  凌也とは味わえなかった、最高のエクスタシーに、心路は酔った。

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