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リクエスト
「お待たせしちゃった?よし君」
今日も可愛いキャラだ。
「いいや。待つのも楽しい時間なんだよ。お姫様」
いつものダンディーな役で迎える。
「じゃあ、もうちょっと焦らしたらよかった〜」
そう言いながら真っ赤なコートを脱ぐ。
中は薄いピタッとしたトップスに革のパンツを履いている。
「今日は大胆な格好なんだな。お姫様」
「そう。今日の和樹は、気まぐれなお姫様なの」
「気まぐれなのも、可愛いな」
「もう〜。そんなこと言っちゃだめぇ〜」
そう言ってベッドの上に押し倒してくる。服を着たまま吉木の体にまたがる。
「よし君のここ、もう大きくなってるぅ」
そう言って、股間を触られる。
「それは君に欲情してるからだよ」
「ふふっっっ。悪い子には、お仕置きしちゃうよぉ〜」
和樹は服を脱ぎ出した。
「みて!今日はアミタイツ履いてるの」
細い足に確かに食い込んでいるアミタイツが見える。
「ほんとに今日は刺激的な格好なんだな・・・」
「そうだヨォ〜。よし君の好きなTバックもほら、赤色〜」
そう言いながら腰のゴムをパチンと鳴らす。
「和樹、今日も綺麗だ・・・。今日も舐めてもいいかい?」
ダンディーな演技は続く。
「お願いって優しく言ってくれたらいいよぉ」
小悪魔的な笑顔で答えてくる。
和樹の腰を引き寄せて、耳元で囁く。
「もう我慢できそうにない・・・。お願い・・お姫様」
ふふっと和樹は笑って熱いキスを返してきた。
その日は4時間の指名をしてある。
あまりに夜更かしをするとまた倒れかねない。
「よし君、最近忙しかったみたいだね」
和樹が裸のままベッドで寝転がって聞いてきた。
「うん、ちょっと仕事がね。倒れてたし」
「ええ?!倒れちゃったの?大丈夫だったの?」
「うん。大丈夫だった。というか、大丈夫にしてもらえてた」
「ん???してもらえてた??」
「そう。俺の仕事の穴を、一生懸命埋めてくれた人がいてね。元旦から自分の休みも削って36時間も付きっきりで看病までしてくれたんだよ」
「へ〜。よし君、愛されてるね〜」
「そうだな・・・。」
「あ!!その人は人のものじゃない??」
「ははは。覚えてたのか?この前の話」
「覚えてるよ。よし君と話したことは全部覚えてる!!」
「そうか・・・。彼は人のものじゃないな・・・。
どちらかというと、俺に差し出してくれてるな・・・」
「すごいね〜。僕まだ、全てを捧げれる人に出会ってないかも・・・」
そう和樹は言って、またハッとして顔をする。
「ごめん。また口滑っちゃった・・・」
「いいさ。そんな和樹も俺は気に入ってるから」
「でも僕にも現れるのかな〜?全てをあげたくなっちゃう人」
「どうだろうな・・・。俺もわからない」
「え?よし君はその人にあげたいと思わないの?」
「そこがよくわからないんだよ。アイツは仲のいい友達で、仕事仲間だし」
「そんなの、条件上げてたら、キリないよ!!」
「ふふ。そうだな・・・」
「僕、よし君のこと好きだけど、もし、僕の肝臓とか頂戴って言われても、あげれない。輸血くらいならできるけど・・・」
「はははは。和樹らしいな。お前はそれでいいんじゃないか?」
「でも、もし肝臓をあげてもいいって思えたら、その時は僕、この仕事辞める」
「そうだな。それがいい」
「ねえ。よし君、一つだけお願いがあるんだ」
「なんだ?」
「もしね、よし君が真剣に肝臓をあげてもいいって思える人ができたら、もう来ないで。その代わり、僕にダイヤの指輪を頂戴。世界で一番硬いんでしょ?ダイヤって」
「そうだな。その時には和樹にダイヤの指輪を送るよ」
「うん。それをみたら、よし君と僕のこの時間は本当にあったって、思えるから。しかも世界で一番硬い!絶対壊れないし」
「わかった。そんな日が俺にも来るのかな」
「それは神様しかわからないね」
「そうだな。神様か・・・」
「よし君のHな女神はここにいるけど?」
そう言って和樹は吉木の唇に舌を這わせた。
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