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水曜日の恋人はいじわる⑰ 帰り際もトイレでするんですか?♥
「お、今日はすっげぇ…、挿いる…。」
興奮した遼太の声、朝からセックスしたせいか、俺の穴が緩んでいる。
ほぼ全員の生徒会役員でで視聴したアメリカ産のスペクタクルな映画、デート相手と隣席は叶わなかったが、今は手を繋いでいる。
街のショーウィンドウに映る姿は背の高い男に手を引かれているマフラーに顔を埋めている女の子で、希望する格好になっている、正確に言うと女の子ではないJKコスプレをしているDKだ、手を繋いで歩くのは男女がするものとの思い込みが俺を安心させている。
「どこに行くんだよ?」の問いに「病院」と返って来た、聞くと長く入院している遼太の父親の入院先がこの近くにあるらしい、近場まで来たのだから顔を出して行きたいと言うので了承した。
「出て行ってくれないか?」
映画→病院→食事→帰宅の流れだがJKコスプレのままで地元には帰れない、着替える為に入ったトイレに「手伝う!」とワケの分からない理由を言って入って来た。
この県を長く治めていた藩主が作った城跡は広大な公園に整備されている、ついでにトイレも整備されていて丁寧なコトに多目的トイレも完備されている、「着替えにお前は要らない!」と主張しているのに「男に戻るトコ見たいし」とか言って来る。
押し出そうとしても図体がデカいから外に出せない、体育の着替えと同じと自分を納得させた、もウィッグ外して着替えるだけだ。
「見ててもいいけど、変な気を起こすなよ。」
「変な気…、起こして欲しいんなら起こすけど。」
「起こすな!」
ウィッグを外したら若干の開放感があった、ベビーベッドの上に艶やかな黒髪が広がる、先ほど見舞った遼太の父親が「キレイな髪だね」と褒めていたのは偽物の髪、そして俺も偽物の彼女だ。
アホなコトに遼太は俺を「今カノ」と紹介していた、遼太の父親は遼太によく似た風貌の優しそうな人だった。
働き盛りの年齢なのに病のせいで痩せていた、点滴が太い血管に刺さっていて痛々しい、俺達と話をする為に体を起こしてくれたけど辛くはなかったのだろうか。
ブレザーを脱ぎ、リボンタイに手を掛ける、チラと横目で見た遼太の顔は沈み気味だ、死相と言うのだろうか、肌の艶や痩せ方を見ると遼太の父親は死が迫っている人に見えた、映画の話を楽しそうに聞いてはくれたけど、儚く笑う姿に胸が痛くなった。
シャツのボタンを一つ二つ外して手を止めて遼太に言った。
「JKコスプレは二度としない、見納めだ。」
「そうか、似合ってたぞ。」
「何で、俺が、お前の親に恥を晒さなきゃいけないんだ。」
「見てもらいたかったからさ。」
「何を?」
「親父は、もう死ぬからさ、俺の好きなヤツを見せたかった。」
何で涙が出て来るのか分からない、ぽろぽろと涙が出てきた、良い人そうに見えただけに世の中の不条理が悔しい、死ななくても良い善人が早く去り、害悪でしかない人間が無為に長生きをする。
「友也が泣くなよ。」
「ウチの死んだ方が良い勝手な親は元気なのに、神様は見る目が無い。」
「ふふ、友也も悪いコト言うよな。」
「俺も善人ではないから。」
「ゼンニン?」
「良い人間のコトだ。」
「友也は俺にとっては良い人間…。」
涙を拭おうと近づく手を振り払おうともせずに拭わせる、このモフモフした茶髪の垂れ目はバカだから気づいていない、俺が自分の体をを好きにさせているのは孤独を紛らせる為だと言うコトを、無為で無益な時間を長く付き合わさせている。
涙を拭っていた手は服を脱がそうとしていた。
「…って、人が大人しい事を良い事に何をしている。」
「着替えるのを手伝っている!」
「どこが、男の胸なんか、いくら触って無駄…。」
「そうか?、俺は好き!」
簡易ベビーベッドに肘を置いている俺、全開したシャツの中にある胸に遼太が顔を埋めている、吸われても揉まれても、くすぐったいだけだ、何を考えているのか俺を持ち上げてベビーベッドに座らせようとして来たから声を出した。
「ダメ、ここは赤ちゃん用、俺が座ると壊れるから!、変な気を起こすなって言ったのに。」
「泣いたりしてカワイイからさ、シよっ!」
お見舞いの帰りで不謹慎、ここは公園のトイレ、朝もセックスしたのに、今日は水曜日じゃなくて日曜日。
ああ…、もう、いつも下らないコトに拘っている、欲しいモノがあるのなら俺も手を伸ばせば良いだけなのに。
伸ばした右手の先にあるのは遼太。
ああ、ああ、本当に手に入らないのだろうか!
映画の「弱い女の子」のヒロイン、移り気な主人公に惚れていた、美しい花を躊躇いもなく手折る、手折られた先は?
望まれていると思うと浮き立つ心と体、右手に伝わる頬の感触、きっと困った顔をしている俺の返事を遼太が待っている。
頬を抓り上げて吠えた。
「寒いだからヤるんなら、さっさとヤれ!」
飼い主に遊んでもらえる犬みたいに飛びついて来る、人の気も知らないで、合わせた唇が温かい、キツく抱き寄せられた体、滑る手はスカートを捲り、拒否する理由もないから受け入れ、指先は朝も使った穴を探られ、恥ずかしげもなく緩みうねっている。
随分と使った遼太を繋ぎとめる為の穴、痛いだけだったのに快楽を伝えて来るように変貌している、気持ち良い箇所に当てたいと腰が動く、俺の浅ましい痴態を眺める遼太の目に興奮する。
「もう、見てないで早く挿れろよ!」と言いベビーベッドに上半身を倒して尻を向けた、他に繋がる方法などないのに「後ろからすんの嫌じゃなかったけ?」とワザとらしく聞いてくる、俺の「早く!」の言葉でモノがあてがわれ挿入が叶った。
後ろからは入り過ぎて嫌いだ、穴の入り口と、その少し先が気持ち良い、腰上に捲り上げられたスカート、中途半端に降ろされた下着、ベビーベッドに突っ伏しているから見ることは出来ない、ユサユサと揺さぶられながら脚を開き穴を使わせる姿は彼の煽情を刺激しているだろうか?
俺は…、こんな…痴態を晒す自分に…!
緩んでいるせいかヌルと奥まで挿入され、突っ伏していた頭が上がった、尻たぶに遼太の腰が密着している、最奥に到着しているのか痛みを伴っている、苦痛ともつかぬ声が漏れそうになり思わず口を塞いだ。
「お、今日はすっげぇ、挿いる…。」
背後から聞こえる興奮気味な声、「痛くないか」と問われて突っ伏したまま頷いた、痛いけど顔は見られないから分からない、苦痛の声を上げなければ気づかれない、女の子の体なら遼太の全部を挿れるコトが出来るはずなのだから、今日だけは女の子になりたい。
苦痛を伴う抽挿、ヌルヌルと腹を擦られて快楽と痛みが体を支配する、腰を掴み肉穴を深く擦られ遼太の興奮が伝わってくる、もう少し?、口を押えて遼太の射精を待つ、大人しく肉穴を演じて…!!
腰を掴んでいた手が俺の陰茎を掴んで来たから振り向いて声を上げた。
「いいっ!、触るなっ、イかなくていいんだからっ!」
「えっ、なんで?、つまんないだろ?」
「つまらなくない、今日の俺は女の子なんだから!」
俺の言葉に遼太の垂れた目が開き気味に、手が伸びて来て頭を撫でながら背中に覆いかぶさって来た、同い年なだけに頭を撫でられると屈辱的、「何?」と聞く俺にニコニコと微笑んで耳元で「カワイイ!」を連発してきて囁く。
「友也は男でも良いんだし。」
なんの為の女装なんだよ?、覆いかぶさり頬にキスをしてくる、スルスルと陰茎を扱く手、俺が気持ち良い穴の入り口と少し先を擦ってくる、長付けられて動けない、快感を逃がせない。
イかなくて…、いい…♡、のに…♡、♡
扱かれて先からトロトロと汁が出て来ている、穴の中の気持ち良い所を擦られたくて腰が動く、快感は後少しと体が焦っている、喘ぎたくて堪らない♡、♡、♡♡♡
「んっ♡、んっ♡、♡、♡、きもちいい♡♡♡、もっと♡、コスってっ♡、!、♡♡♡♡♡」
あぁぁぁ!!!、…!!!!、♡、♡♡♡♡、♡♡♡♡♡♡
吐精の快感で吐く息が甘く荒い、今は女の子でいたかったのに雄の快楽に負けてしまった、気怠くなってしまった体、力なく「遼太もイって欲しい」と呟くと、緩んだ穴にギシギシと擦りつけて最奥で果ててくれた。
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