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第77話

「で?どうしたんですか?これ。」 俺はソファに座る城崎の前に正座した。 何でこんなことに…。 「千紗が……押し付けてきた……。」 「ふぅん。あの人、腐女子なんですか。」 「ふじょ……?」 「ホモが好きな女の人のことです。これなんて、代表的ですよ。」 城崎はさっきまで俺が読んでいた漫画をペラペラ捲る。 よくあんな表情変えずにアレが読めるな? ていうか、千紗もこういうの読んでたってこと…? なんか…、なんかショック。 「ということは、まぁ伊藤さんは俺らのこと応援してくれそうですね。」 「何でわかったの?!」 「だってライオンの前に肉垂らしてるようなもんじゃないですか。」 「どういうこと??」 「そういうことです。」 城崎はふぅ…と息を吐いて本を閉じた。 そして俺の方を見てニヤリと笑う。 「そんなことより、先輩。」 「………?」 「これ見て、俺の名前呼んで、オナニーしてましたよね?」 「………!」 「このマンガ、後輩と先輩のオフィスラブですもんね。まさか、俺と先輩に置き換えて想像してたんですか?」 「そ、それは……」 「それに、これ。このページ開いてましたけど。」 城崎はアナルセックス入門編のシャワ浣のページを俺に見せる。 思わず手でケツを押さえると、城崎はニヤッと笑う。 「まさか、したんですか?」 「うるさいっ…!」 「それって肯定ですよね?」 もうやだ。 鋭い城崎も分かりやすい俺もどっちも嫌! 城崎はソファから降りて俺の尻を撫でた。 指がズボン越しに肛門を擦り、身体がピクッと揺れる。 「まぁ、先輩。とりあえずベッド行きませんか?」 「や…、やんの……?」 「中綺麗にまでしてもらって、据え膳食わぬは男の恥って言いません?」 「そんなつもりじゃ……、わぁっ!」 城崎に腕を引いて寝室へ連れて行かれる。 「まぁ、今日俺が来ることさえ覚えてなかったお仕置きも兼ねて。」 「し、城崎!電気消して!」 「電気消したら読めないでしょ?」 「読むって、何!?」 「これ、想像じゃなくて現実にしてあげます。」 城崎はあのR18漫画を枕元に置いた。 嫌な予感しかしなくて、俺は汗が止まらなかった。

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